あじさい
夏至、基礎と梅仕事。 
2023年6月21日(水)

北半球では昼が一番長い日となります。南半球では(冬至と呼ぶところもあり)昼が一番短い日となり北極では太陽が沈まず、南極では太陽が昇らない日となります。世界各地にある古代遺跡では、この日を特定するための大掛かりな建造物を見ることができます。(はからめ月の手帳より)

基礎を打つ


家を建てたとき、後から余裕ができたら食品庫を作ろうと扉となる部分を暫定的にコンパネで塞いでからかれこれ7、8年。テント生活から木の家に引っ越したのは12月24日、冬の真っ只中で雪も舞うような時期でした。家はまだ未完成で、一階で製材し二階で眠っていました。階段はなく脚立で上り下り、お正月に脚立から落ちた痛い思い出があります。
作りながら住むという経験をした人は思い当たるかもしれませんが、なんとか普通に暮らせるようになってしまうと当初の予定通りの完成にまで至らずに、もっと先にやらなければいけないことを優先してしまい、いつの間にか部屋のドアが暫定的なのれんになってしまったり見えないところの板張りをやらないでしまったり、扉を作らずにコンパネで塞いでしまったりというようなことが起こります。

「いつかやる…」
そのいつかがようやくやってきました。

松の木を製材

まずは基礎を打って(独立基礎、コンクリート手練り)土台になる木(松の丸太)をチェーンソーで製材します。

ユンボで沢から砂を採る

沢に溜まった砂を掻き出します。木だけでなく、砂や石など、この森の中にあるものを使わせてもらいます。

梅干しを漬ける


新月の日に知人の梅の古木から実を収穫させていただき、青かったので追熟させて、一年で一番太陽の時間が長い夏至の今日、梅仕事に取り掛かりました。

梅樽を保管しておく場所ができらた、念願の梅干棚を作れます。

山アスパラ

この時期だけのご馳走、山アスパラ。
これを見つけたらラッキー、野生のアスパラガスのような美味しさです。



今日の一曲 :  サヨコオトナラ&ケンゴマン - WPPD  [YouTube]

INDIAN GIRL
梅雨入り、カヌー、ヘアドネーション。 
2023年6月11〜14日

東北地方も梅雨入りしました。
連日雨が降っています。

森の中には沢もあり、梅雨時期の湿度は町の中よりも高くなるのでカビの発生に注意が必要です。あらためて、冷蔵庫の中や乾物、保存食を順番に使っていく食生活を心がけていこうと思います。山菜もピークを越え、畑の収穫物がありがたくなってきました。

こちらではまだ青梅ですが、里の方では梅の収穫時期になってきているようで、まもなく梅仕事もはじまります。

INDIAN GIRL


ペイントしたカヌーにアウトウェルを取り付けてサンディングをしてニスを塗ります。
ニスは数回塗り重ねるので、乾かしてまた翌日塗ってを何度か繰り返します。

「このカヌーがお嫁に行くのが寂しくなってきたな…。」
毎日作り続けているので愛着もわきます。
「お嫁に行ってもらわないと次のカヌー作れないよ。」
先日注文した材が届いたら置くスペースを作らなければなりませんし、次のカヌーを作るスペースも作らなければなりません。広いと思っていた工房が手狭になってきました。

作ったら手放すことを考えなければものづくりは進みませんが、そこに至るプロセスをいつまでも楽しめるといいなと思います。

ヘアドネーション

かなり伸ばしていた髪の毛を切りました。
二人とも35cmずつ、この髪は梱包してヘアードネーションを受け付けている団体に送ります。
ヘアードネーションとは、病気や治療などでウィッグを必要としている人たちの髪として寄付することをいいます。私たちの髪は子供用のウィッグを作る団体に送りました。
処分されるものを生かしてもらえる機会があるのはありがたいことです。

ヘアドネーション


匠くんに切ってもらったあとのヘアスタイルが問題で、座敷童みたいな直線おかっぱヘアーになってしまいました。美容院に行きたいところですが、近くに行きつけの美容室がなく、知り合った美容師さんの美容室は県外のかなり遠方にあります。
1日よく考えて、自分でヘアカットしてみることにしました。
過去に失敗した経験があるので今回は慎重に。
久しぶりにかなり髪が短くなりました。
打った尾てい骨も回復傾向にあり髪型も変え、いい兆しでものづくりに取り組んでいこうと思っています。



今日の一曲 :  松田聖子 - 夏の扉  [YouTube]

長瀞 元気プラザにて
OPEN JAPAN 総会。 
2023年6月5〜6日

一般社団法人OPEN JAPANの総会がありました。
事務所のある石巻ではなく、今回は埼玉県の荒川のほとり、長瀞の元気プラザの会議室をおかりして久しぶりに対面での総会を行いました。
前日に故山田バウさんの納骨式を行い、バウさんの好きだった長瀞で総会を開催することにしました。
「OPEN JAPAN」の前身は東日本大震災の時の「ボランティア支援ベース絆」なのですが、そのときの仲間がかつてOPEN JAPANという名で活動していたバウさんの意思を引き継ぎたいということから今に至っています。バウさんは2015年に亡くなり、今ではバウさんを知らないOPEN JAPANのメンバーも多く活動しています。初心に立ち返るべく、今一度みんなで会えたらいいなとの思いで長瀞での開催となりました。
数日前の豪雨災害で磐田市、取手市、海南市に現地入りしている仲間もいてオンラインとのハイブリッド開催となりましたが、こういう時代だからこそ会って話ができる相乗効果を感じました。

バウさん納骨


バウさんの活動はオゾン層破壊を食い止めるためのアクション、阪神淡路大震災の時の神戸元気村というボランティア活動、4泊5日間自らカヌーを操作し四万十川を下る旅をガイドする四万十塾の立ち上げ、原爆の残火を「こころの火」と名づけ全国行脚して火を灯す活動、戦争に劣化ウラン弾を使用しないでという意見広告をアメリカのニューヨークタイムズに掲載するための人文字アクションなど、環境保護活動や震災支援、平和活動など多岐にわたります。現在石巻に拠点をおく日本カーシェアリング協会のアイディアもバウさんから代表のタケちゃんが受け継ぎました。

わたしたちが毎年8月6日広島に灯籠流しにカヌーを持って参加しているのは2015年からです。バウさんが亡くなったお別れ会の席で広島出身の仲間から「引き継いでくれないか。」との言葉ではじまりました。
バウさんはカヌーイストでもあり、日本におけるカヌーの販売、普及に従事した人でもあります。そんなわけで、カヌーと環境、平和、ボランティア活動における先人でもあります。

納骨後、キャンプ場へ移動

わたし個人としてはNPO Be Good Cafeにゲストできてもらったことからの縁で、その後の平和活動やピースキャンドルに力をかしていただいたり、頼まれごとをしたり、仲良くしているときもあれば言い合いになったりとあまり穏やかな付き合いではなく、今でもさまざまな記憶が残る存在です。故人となってもバウさんと親交の深かった人たちが周りにいるので、今でもこうしてバウさんのことを思い出す機会が多いです。

小滝の瀬


現在OPEN JAPANの活動は災害支援が主ですが、こうした背景をもつ仲間たちとともに会議をしながら一年間の活動報告や予定をたてています。
地震や台風による水害支援を行う中、組織による支援活動やボランティアという枠だけでなく、それぞれその場所でできることをやっていく人間力を養う活動が必要なのではないのかな、と個人的には思っています。誰かを助けるということと自然環境を守ること、平和的解決にいたるためのアクションなど、どれかひとつが単体で行われることではなく、すべて同じ目的に向かわなければ一過性の活動でしかなく、根本的解決に向かわないのではないかと案じています。バウさんが生きていたらそういう話ができそうですが、今ではみな個々の活動でいっぱいいっぱいで、この国や世界に対してどういう意思を持って行動をしていくのかにまでは至っておりません。それぞれができることを、という形で今のOPEN JAPANが存在しています。

今日の一曲はバウさんが目の前全てのものに聞かせたいという思いがあるという曲です。



今日の一曲 :  Secret Garden - Hymn to Hope  [YouTube]

6月のカレンダー
ケガの功名。 
2023年6月1日(木)

6月になりました。
カレンダーも半分をめくり、今年もまもなく半年が経過しつつあります。

オレガノ乾燥中

(オレガノ乾燥中)

3日ほど前に外階段から落ちて痛い思いをしています。
左手に鍬を持った状態で手すりのない石の階段から滑り落ちました。
雨上がりで滑りやすい状態だったことももちろんですが、右足を滑らせたあとに左足で支えようとしたその左足がまるですくわれたかのように空に舞い、腰から石の段の上に落ちました。
これまでに経験したことのないような激しい痛みでしばらく動けず、
「腰が砕けたかもしれない…。」
恐怖となぜ落ちたんだろうとの思考が頭を駆け巡ります。

しばらくしてようやく手をつきながら立ち上がることができ、痛いながらも歩けるようになったのでこわごわ日常生活に戻っています。
腫れているような骨が窪んでいるような、仙骨、尾てい骨の元の形を覚えていないので変化がわかりづらいのですが、痛みはありつつ動けるということに感謝をしています。
飛んだり跳ねたり早い動きは難しそうなので、日課のラジオ体操はしばらく休むことにしました。経典にあるようにアーサナと呼吸法で治癒することができるのか実験中です。

その日の手帳の欄には予言のように「何かが変わる」と書いてありました。いつ書いたのか、何を根拠に書いたのかも覚えていませんが、確かに自分の字で書かれており、何が変わるのか、少し心配でしたが今のところ回復傾向にあります。
不思議な体験というか、不思議なメッセージ、これにより身体の使い方が変わったことは確かです…。

柿渋前

というわけで草むしりや外作業はお休みして、そのうちやろうと思っていたことに着手しました。
一閑張り、というほどのものでもありませんが、壊れたものの修復をやる気になりました。
穴の空いてしまった籠などに和紙を貼り、柿渋を塗って修復するというものです。

柿渋完成


あらたに補修するものと、数年前に施したものの修繕も兼ね、柿渋を何度か塗って出来上がり。
柿渋は日光に当たると色が濃くなるので、塗って乾かしてを4〜5回繰り返せばいい感じの風合いになります。
紙は月のカレンダーの裏紙を使用しました。

作り方は簡単です。
紙を千切って障子のりと木工用ボンドと水をまぜたもので貼り、乾いたら柿渋を何度か塗れば完成です。半紙や布地で作る人もいますが、あるもので代用してもそれなりにできるものです。

外へ外へと向かっていた気持ちも内へ内へと向かいつつ、この流れに乗って来年の月のカレンダーの制作に本腰を入れようと思います。



今日の一曲 : Madonna - Like A Prayer [YouTube]
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