道がぬかるんでいる
年に一度、恒例イベント 2020年7月31日(金)

年に一度の恒例イベント、それは「砂利敷き」だ。ウチはアスファルトの国道から道を外れ、整備されていない道路を1km走った先にある。その1kmの道路に毎年4tトラック6台分くらいの砂利を敷いている。この土地に住むことを決めてから最初の数年間、何台の車がスタック、脱輪、他、この1kmで困ったことだろう・・・。そんなことを今思い出すとそれは少し前の懐かしい記憶ってくらい、毎年投入している砂利の効果が出ているのを感じる。(それでも毎年1、2台は何かしらのトラブルがあるかな・・・)
道に砂利を敷く
毎年、「去年敷いた砂利はどこへいっちゃったんだろう?」って思ったりもするのだが、確実に数年前に比べると走りやすくなっているので続ける効果あり。
とにかくこれは続けようと2人で決めて毎年軽トラに砂利を積み替えて人力で敷いているのだが、コラが結構な重労働。「来年は2tダンプ借りてきてザーってやろうか・・・」って言いながら、なんとか今年も任務完了。
さて、僕たちの8月はどのような動きになるのか?みんな色々と自分なりに思うところあるだろうけれど、僕たちは僕たちの道を行くことになる。また報告するので、暇なときにでもまたこのサイト覗いて頂けると嬉しい限りだ。

キセキレイの跡
キセキレイと友人 2020年7月30日(木)

結果から先に言うと、2羽のキセキレイの雛はたぶん蛇に食べられてしまった。現場を見ていないのでそうとは言い切れないのだが、ここ数年の傾向からすると多分蛇だろう。

「匠くん大変!」と、玄関先で大きな声でよし子。よし子は何が起こったのかを先に言わない癖があるのだが、大抵の場合、今急いでもどうしようもないことが多いので慌てずに外に出ると「あいつがいない・・・」とひとこと。

5月に6個の卵から孵った6羽のキセキレイが全て巣立ったことと、今回も前回と同様工房の中での子育てだったこともあり、僕たちも安心してしまっていた。 今年の5月に初めて巣立った姿を見ることができたのだが、それまでは数年間蛇に食べられっぱなしだったキセキレイ。毎年その姿を見るのが僕たちにとっても辛く「ああ、今年もか・・・」と巣立つ前に食べられてしまうのが当たり前になっていたところで今年の5月の巣立ちだった。
多分、今回の親鳥は5月に巣立ったばかりの子ではないだろうかと想像する。勝手な想像だが、その親である今年の5月に6羽を巣立たせた親鳥は、過去数年間の苦い辛い経験を経て、蛇の危険性やその対処法、巣の作り方、子供の育て方などを数年かけて学び、その結果、子供たちを巣立たせることができたのではないだろうかと。
色々と思い出して見ると、5月の時の親鳥の動きとはずいぶん違っていて、ん?何をしているんだろう・・・と僕たちにも理解できない動きが目立っていた。(もちろん鳥の動きを全て理解できるわけではないが・・・。)

というわけで鳥はいなくなってしまった。そしてその数日後、隣町の友人が交通事故で死んでしまったという知らせを聞く。友人といっても毎年1回、イベントで隣で出店するので自然と知り合った仲なのだけれど、とても色々な世界を知っていた彼、今はもっと話したかったなぁと思うばかりである。

鳥は巣立つ前に、そして友人は30代後半で。おじいさんおばあさんになってから死ぬ生き物もいるが、そうでない生き物もいる、そのことがただただ現実なのだと・・・。
そんな現実を生きる僕・・・今週、今日、今、何をするか、自分と話をするのである。


キセキレイに振り回されながらも 2020年7月22〜24

キセキレイが子供に餌をあげている様子。(動画に慣れてみようと簡単なものを作ってみた。)前回は6個あった卵が全て孵って6羽のヒナで大賑わいだったが、今回は4つあった卵から孵ったのは2羽。全てが当たり前のように孵るわけではないのだなと、わかってはいたけれど改めて感じた。

さて僕たち人間はというと、ただいま2021年の「はからめ月のカレンダー」を制作中。2人とも机に向かってなにやら鉛筆を動かしている風景。どのような絵でカレンダーが彩られるのか楽しみにしていただければと思う。
2021年の暦を作るときに少し知らなければいけないのが2022年の暦だ。世の中の2022年のことを考えると・・・、考えられない、想像がつかないなぁとただただ思うだけなのだが、そんな中でも自分の2022年はしっかりと想像していこう思う。イマジンオーザピーポー。

素敵なお二人と

数日前、アロマセラピー&フラワーエッセンス自然療法サロン「クプクプ」の樋渡志のぶさんと、鍼灸師のあまのまえさんがうちに来てくれた。東京に住む2人は3.11の震災後に設立された「NPO法人マグノリアの灯」(福島県鏡石に拠点)の活動を支えていて、その会合に向かう途中に立ち寄ってくれた。僕たちのことをノミトモ?って言ってくれたのは嬉しかった。4人ともお酒を飲み、一晩語りあった。この時代、今、東京で感じていることなど色々な想いをシェアしてもらった。「マグノリアの灯」が、どのような活動なのか興味のある方は下にリンクを貼っておくのでぜひ。
と、僕たちの日常はキセキレイに振り回されながらも、できることを着々と進めていくという姿勢に変わりはない。


関連サイト : クプクプ ・ マグノリアの灯

花の仲間に入りたいのかな?

夏土用。 
2020年7月19日(日)

立秋の前の19日間、夏の土用がはじまりました。
土用とは各季節ごとにある一定の期間のことで、土の用と書いて「どよう」と読みます。「土旺用事(土が旺盛で支配する)」から転じている言葉だそうです。
五行思想からなるものなので、「木火土金水」の五つのエレメントの一つであるということ、また季節と季節の間にある期間であるということを知るとイメージしやすいと思います。

一足先に咲いたコスモスには早速たくさんのお客さんが

そもそも土ってなんなのでしょう。
大地、地球、畑、地面…。
種を蒔けば生えてくるという作用があり、植物等いのちを育むものです。
また死んで土に還す、というように、いのちをおさめるところでもあります。
土に還すとは、土に埋めて分解して土に戻すことをいいます。土の中にいる微生物の働きまで考えると、土はいのちの宝庫であるとも言えます。
還すとか戻すという言い方をするということは、もともと土だったのでしょうか。土から生まれたのか、土から生じたものてできたものが土に還るということなのでしょうか。
いずれにせよ、土のイメージは、いのちの生じるところと還るところ、そう言えますね。
その土の期間が春夏秋冬の各季節ごとにあります。土用が終わると次の季節というこよみ、一つの季節が終わり新しい季節がやってくる、それまでの期間が土用です。

トンボ

今回は夏の土用です。
暑い季節を経験しながら秋に向かうまでの19日間、土の気が盛んになるといわれているこの時期は体調の変化に気をつけて無理をせずに過ごしたいものです。
こちらは梅雨あけまでまだ数日かかりそうです。
湿気やカビ、腐りやすい食物などに気をつけながら、暮らしの無駄も省きたいと思っています。
いつまでも使わないものをとっておくことよりも、少ないものでシンプルに暮らすことを心がけたいと思っています。いつか使う、まだ使えると思いがちなのですが、いつかはいつなのか誰にもわかりません。わからないもののために使うエネルギーを、今に向けてみる、そんな過ごし方をしてみようと思っています。

キセキレイのひな

新しい生活様式
。 2020年7月18日(土)

コロナ自粛以降、初の県外外出をしました。
2月に母が亡くなってから遺品整理も中途半端な状態だったので、親戚に連絡をして母の故郷まで行ってきました。
コロナ自粛となり、強制的に生活様式の変化が生じています。どこへ行ってもマスク着用、ソーシャルディスタンス、テイクアウト飲食で客の少ないレストランが目立ちます。
GO TOキャンペーンによる旅行推奨と被災地への県外ボランティア自粛要請、これから広がるのはコロナか支援の輪か。わからないものへの恐怖や不安は3.11のときの福島を思い起こさせます。見えない不安と対峙するわけですから、必要以上にバリアーを張るのは仕方のないことです。

ニュースでは連日増え続けるPCR検査によるコロナ感染者数を伝えています。新宿区の感染者が多いのは、無症状でも感染していることがわかれば10万円の支給がされるからだと思います。

持続化給付金制度というものがあります。この給付金は昨年の収入とコロナ時の収入とを比較して給付されます。ほとんどの人は1年単位で経済をまわしているかもしれませんが、たとえば芸術家やフリーランスの仕事をしている人の経済は1年単位ではないかもしれません。2年に一度の個展や3年に一度のイベント事業もあります。収入が毎年毎月同じように支払われる人もいればそうでない人もいます。昨年の3月の収入はゼロで、一昨年の3月の収入が2年分相当の場合、今の時点で給付金はもらえません。何か手があるかもしれませんが、イレギュラーな対応に不慣れな行政機関とのやり取りの数々に、ここで諦める人も多いのではないでしょうか。この話は実際に画家の友人から伺った話です。

政治の世界も然り。ラジオから流れるのは当たり前のようにアメリカのニュースです。日本国民にアメリカの選挙権はありませんが、多くの日本人はアメリカの政治を気にしているのでしょうか。国内政治に興味を持つ人はどれくらいいるのでしょう。
こうしてじわじわと新しい生活様式のイメージ戦略が行われます。何を諦めて何を選ぶのか、自分の意志でなく社会の意図で行動を制限されていきます。
「田舎に住んで野菜も作っているから大丈夫、」ではすまない世の中がやってきます。世界は繋がっていて、自分たちだけは大丈夫な世界などもはやないのですから。
ウイルス感染者数が増え続けるニュースを聞き、国民はマイナンバーで管理され、ワクチンが開発されれば健康も管理される世界がやってきます。

声をあげることをしない世の中になれば、管理はしやすいでしょうが面白くない世界になっていきます。個性があり多様性が尊重されるからこそ、人は感動したり興味をそそられるのだと思います。コロナがもたらしたものは恐怖と不安ではなく、これまで見ていなかった世界を見ようとする気づきだと思います。
新しい生活様式とは、与えられたものの中で生きることではなく、意見の違う個々が尊重される新しい生き方であってほしい、そう願います。
芸術家や表現者の世界観が単一化せずに、それぞれの目でこの世界を面に表していくことを望みます。自分もそのひとしずくとなりたいと思います。

というわけで、日々手を動かしながら2021年のこよみを作っています。

キセキレイの卵、今期2度目

令和二年七月豪雨
。 2020年7月10日(金)

大雨による水害の支援について、ボランティア団体OPEN JAPANのメンバーたちとZoom会議をしました。現在熊本県ではコロナ対策として県外ボランティアの受け入れをしておらず、県内ボランティアを中心として活動を行っています。

全社協被災地支援・災害ボランティア情報

今現在宮城県にて活動拠点をつくっているOPEN JAPANの緊急支援チームは、KVORD(くまもと災害ボランティア団体ネットワーク)、JVORD(全国災害ボランティ支援団体ネットワーク)と連絡をとりながら今後の動きに関しては調整中です。

卵を温めるキセキレイ

OPEN JAPAN代表であり、日本カーシェアリング協会代表のタケちゃん(吉澤武彦)は飛行機で熊本入りし、車を失った人たちへ向けての支援を始める手はずを整えています。
OPEN JAPAN理事であり、ヒューマンシールド神戸代表の助さん(吉村誠司)は発災後すぐに重機を積んで熊本入りし、現在現地で救援活動を続けています。

現地から限られた電波でZoom参加したタケちゃんは、
「現在県外ボランティアは受け入れないと言っているけれど、専門ボランティアの力は必要だと思う。現地でのコディネートやテクニカルなことは県内ボランティアだけでは時間がかかるし大変だ。日本カーシェアリング協会は、前回の熊本での災害支援活動のつながりから今回も要請を受けて支援活動を開始することになる。今後専門職のボランティアの受け入れを早急に決めた方がいいし、必要になると思う。」と熱く語ってくれました。

現在はOPEN JAPANでは代表と理事が、それぞれ自分の活動団体として現地入りしています。災害とコロナという恐れていた事態が始まってしまった今、組織として動くこと、ボランティアを募り現地で活動することには慎重にならざるを得ません。とはいえ、必要とあれば動く人たちが待機しています。気になるのは、熊本だけでなく、他の地域でも水害が起こっているということ、今後さらに起こりうる可能性があるということです。

朴葉

岐阜県でも土砂崩れが起こり、避難を余儀なくされる方々がいます。地域の方々で助けあって復旧しつつあるところもあるようですが、他県に住む家族は気が気ではありません。そういう方がたくさんいますが、感染拡大というものにブロックされて、すぐに家族のもとに駆けつけられない場合もあります。物資を送る、支援金を送る等、いろいろなサポートが出てきます。支援活動は長期にわたって必要とされることがあります。今必要とされることと、数日後に必要とされることでは異なることもありますので、何を支援するのかについては現地の方と連絡を取り合って行うことが望ましいです。届いた物資を仕分けして配るのにも人手がいります。ものが必要な場合と、今後失ったものを買い換える資金が必要な場合とがあります。できるときに、できる人が、できることを。

匠くんはOPEN JAPANの緊急支援のホームページ立ち上げを急いでいます。ホームページを作るチームを編成して準備していた矢先に災害が起こってしまいました。災害が起こると現場で活動するチームの原稿などのデスクワークがストップしてしまうので、できるときにやろうとしていたのですが、自然は人間都合など待ってくれるはずもありません。
わたしたち人間は、人間の都合よりも自然の動きを読み行動を臨機応変に変えていくことを学ばなければなりません。災害時だけでなく、常日頃からそういう生き方を選択する練習をしていくことが大切です。いきなり本番よりは練習の積み重ねの上での本番の方がいいと思います。

朴葉ご飯

飛騨高山のことを思いながら、伐採した朴の木の葉でご飯を包みました。枝についたまま巻いてお弁当とする話を長野県の美麻村にいたときに聞いたので、どんな感じになるのかやってみました。


関連サイト :  OPEN JAPAN

オンラインでこよみのお話会

「月のこよみのはなし」
シリーズ化。 2020年7月6日(月)

大雨が続く日本列島です。九州地方での水害、そしてこれからやってくるかもしれない可能性を、どこにいても感じながら過ごされていることと思います。ここは大丈夫だ、といえない状況が各地で起こっています。備えと避難、みなさまご安全に。

さて、先日7月4日の「アンコール開催 月のこよみのはなし」オンラインzoomを終えての報告です。
前回と同じ夏編とはいえ、6月の開催から一ヶ月が経ち、季節は少しづつ動いております。6月は夏至の話をしましたが、7月は七夕の話、月の満ち欠けと旧暦の行事の意味などにも触れました。リピーターの方々にも楽しんでいただけたら幸いです。

オンラインでこよみのお話会

終わってから主催者のchaabeeさんと話し合い、面白かったので「月のこよみのはなし」をシリーズ化してみようということになりました。季節ごとに開催して、一年間やってみます。各季節1回の開催にして定員を設けず、希望者は誰でも参加できるようにしようと思います。
というわけで、次回秋編を開催します。前回今回参加できなかった方々も、次回がありますのでお楽しみに。

オンラインの面白さというものがだんだんわかってきました。
しばらく会っていない友人、知人とつながれたり、会ったことはないけれどお互いに存在を知っている方々と画面を通して会うことができたりします。
つながるきっかけさえあればすぐにコンタクトできる、必要なタイミングで人とつながれる、思ったよりも簡単に、使おうとすれば誰もが使える一種のテレパシーのように思います。
メールやyoutubeとは異なり、それぞれの場所で今を一緒に体験するということが面白いのです。

オンラインでお話会

月のカレンダーは2002年から作り始め、来年で20作目となります。
旅をしている時も震災の時も、ボランティア生活をしている時もテント生活の時も、部数の変化こそありましたが、使ってくださる方々がいるおかげでなんとか作り続けることができました。
ほとんどの工程を自分たちでやっているのでいい点もありますが、印刷が安定しないことが悩みの種でした。わたしたちの環境では天気や湿度によって同じものを印刷しても日によって色に変化が生じてしまうのです。その問題点を改善するべく、専門職の方の力をかりようと思います。

移動したテント

限りなく真理に近づくこと。To be as close to the truth as possible. 
2020年7月1日(水)

梅雨の日々、カレンダー制作を進めながらはからめランドにも手を入れていきます。

工房の谷側のスペースを平らにして砂利を敷き、倉庫テントを移動しました。劣化したテントの屋根も張り替える予定ですが、分解して垂木を組み直してから屋根をかけるので時間がかかります。

移動する様子

お世話になっている電気屋さんの木を伐採をするチームが来てくれて、4日かけてはからめランドから国道までの電線にかかる木の枝を切ってくれました。切った木は薪としていただけるように頼んでおいたので、雨の合間をみて軽トラ3往復で木の回収をします。
雨が止んでいる時には外作業、雨が降ったらデスクワーク、梅雨時の仕事は天候に左右されます。できるときにできることをやる、まるで人生のトレーニングのようです。

7月4日のZoomでの「月のこよみのはなし」が近づいてきました。
人の住んでいない原野を開墾して10年、テント生活からスタートして現在は山の木で建てた家で暮らしています。ケータイは届きませんが、インターネット回線は引いています。この山の中からオンラインでお届けするこよみの話は、卓上のこよみだけでなく、こよみと関わるここでの暮らしもちょこっとご紹介しようと思います。(アンコール開催のアンコールはないので、夏バージョンはこれが最後です。)

「月のこよみのはなし 夏編 from はからめランド」 イベントページ

今月のカレンダーのメッセージは「限りなく真理に近づくこと To be as close to the truth as possible.」。

日々の生活の中にその答えがあると思っています。

今日は山を降りていわきに行きました。カレンダーを作り続けていくために、わたしたちも次のフェーズへと進んで行きます。
いい出会いがあり、ここからまた新しいチャレンジが始まりそうです。


関連サイト : ChaabeeのWEBサイト
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