レンガの壁を作る

工房に薪ストーブを設置する 
2020年6月18〜20日

一つ一つできることを淡々と進めろ、悩んでないで体を動かせ、自分にそう言い聞かせる日々が続いている。なかなか設置できずにいた薪ストーブの設置作業に取り掛かる。耐火壁をどのようにしようかなと悩んだ結果、レンガの薄い面を使って壁とすることにした。

モルタルを練る

ただセメントでくっつけただけでは、ちょっとした地震ですぐに倒れてしまうのが容易に想像がつく。そこで寝ながら考えたのがこんな工法。

ビスビス作戦

壁にいらなくなったビスを無数に打ち付ける作戦だ。壁から約1cmは一面にモルタルが塗られるので、頭が1cm出るようにビスを。レンガの継ぎ目も約1cmあるのでそこには長いビスを。間柱が入っているところには強烈に効く長いビスを。薄い板のところにも打ち付ける角度を変えたりしながらちょこちょこビスを。これで壁とモルタルが一体化し、モルタルとレンガはうまくくっ付いてくれればかなり丈夫な壁となるであろう。とイメージ。それが吉と出るか凶と出るか、試験とその結果は次の大きな地震が来た時となる。

移動はユンボくんで。

長いことシートに覆われていた鋼板の薪ストーブ。「お待たせしました」と声をかけ、ユンボくんの力を借りて、ようやく予定の位置に落ち着くことに。

工房に設置された薪ストーブ

火を入れるのはもう少し後になるかな。置いてみるまで見えないものが確実にあり、形にするとまた次のイメージが湧いてくるのだなと感じる。(匠)

お風呂小屋、建て方

お風呂小屋、建て方 
2020年6月15〜16日

建て方(たてかた)とは、建築用語で主要な構造材を組み立てる工程(屋根の一番高いところ「棟(むね)」にくる「棟木(むなぎ)」を設置する「棟上げ(むねあげ)」まで)のことを言う。
ただ、木を置いて釘や金具でくっつけるのとは違い、今回も工房と同様に木を加工して組みあわせる「木組み」の工法をとったので 材が全て間違いなく刻まれていれば、木が曲がったり反(そ)ったり捻(ねじ)れていたりしても、刻みにミスがなく組むことができればガチッと整うはずだ。

お風呂小屋、建て方

結果、ガチッと整った。ほっ・・・。
360度開放的だった五右衛門風呂の周りに、木が組み上がった。なんとかよし子と二人(&ユンボくん)で棟上げまで。よし子に重い思いをさせないようにちょっと支えてもらう程度の作業行程 を考えるのもかなり頭を使った。

お風呂小屋、建て方

使った木材は杉、檜、松、栗など、太い構造材は全て家の周りに生えていた木を使った。母屋を建てて、工房を建ててと、もう随分な数の太い木を製材をしてきたこともあり、製材屋さんからは「製材屋泣かせだな」とのちょっとした褒め言葉をいただけるほどまでになった。(実際に柱材や床材、壁材などの木は製材屋さんから購入しているので製材屋さんは泣いてはおらず喜んでいるはず)

木組み

製材をした後は墨付け、刻みだ。よく「建物は3棟建てろ」と言われるのだが、その意味がすごく分かったのが今回のお風呂小屋。1棟目の母屋を建てた時はとにかく製材が大変だった。2棟目の工房を建てた時、できるだけ製材する箇所を減らそうと、墨付けと木組みの技術を勉強して製材する(刃を入れる)面積をできるだけ減らすことができた。それで良いかと思っていたら、壁張りやその他内装の段階に入った時に丸太の面を綺麗に覆うことに時間がかかることに気がついた。曲線ではなく直線の方がそれに合わせた材を加工するのが何倍も楽なのだ。というわけで今回は小さいけれど3棟目となるお風呂小屋を建てるにあたって、ようやく無駄のない製材、木取り、加工を考えられるようになったような気がする。

間柱、筋交いを入れる

間柱、筋交いを入れるところまで完了。これで屋根を張る準備が整い、次は屋根材を納品してもらう天気待ち。雨が続いているからカビのこと考えなきゃいけないな・・・。(匠)

月のこよみのはなし from はからめランド

アンコール開催「月のこよみのはなし from はからめランド」
2020年6月13日(土)

先日開催したオンラインでのこよみのはなしが好評だったことを受けて、アンコール開催させていただくことになりました。

日時 7月4日(土)10:30〜12:00

前回定員に達してしまい聞けなかったという方のために、前回と同じ内容で開催します。

詳しくはこちらをご覧ください。

「月のこよみのはなし 夏編 from はからめランド」 イベントページ

卓上のこよみだけではなく、実際に暮らしているわたしたちの生活を紹介しての楽しい構成としております。オンラインでの開催といってもライブ感満載です。質問の時間には直接お話できるので、距離や場所、人目を気にせずに繋がりあえるという今の時代のいいところを実感できるのも興味深い体験です。こよみという媒体を通して、この世界の扉を開いていく絶好のチャンスです。扉の向こうには何があるのか、新しい世界のはじまりです。


関連サイト : ChaabeeのWEBサイト

刻み

梅雨入り
 2020年6月11日(木)

はからめランドも梅雨入りしました。
屋根のない五右衛門風呂を焚いている時に激しい雨が落ちてきて、沸かしたのに入れませんでした。
屋根のある工房では、匠くんがお風呂の屋根をかけるための木材を刻んでいます。
激しい雨でも屋根があれば作業ができます。当たり前のことですが、屋根をかけるまでが大仕事。森の木を切り出して皮を向いて製材します。製材したものを組み上げる為にさらに細かく製材します。柱、梁、モヤ、すべてを刻み終えなければ組み上げることができません。
山の木から製材するのは構造材までにして、屋根材は隣町の材木屋さんに注文しました。目的はお風呂に入る、であるということを忘れてはいけません。無理せず完遂させることを学んでいます。

ここ数日間は晴れていたので、家と工房周りの草むしりをしながらコスモスの苗を移植しました。通り道や開墾する場所などから発芽してきたので、踏まれてしまう前に救出しています。
畑の草取りをしていたらトマトの苗を見つけました。生えてきたカボチャやジャガイモも伸びています。種をまかなくてもコンポストやこぼれ種から生えてきました。上手に種取りをしてつないでいく人もいますが、種をまかなくても自然の摂理にのっとって食べたものを土に返せば循環していくのが植物のサイクル、これもまた楽しい発見です。

ひなげし

今年は一株だけヒナゲシが咲きました。街ではよく見かけるかわいらしい花ですが、この山奥で見たことはありませんでした。鳥が運んできたのか車や人が運んできたのか、出どころ不詳ですが嬉しいです。ユンボの通り道なので、踏みつけないように目印を置いて種ができるまで育てています。

梅雨入り早々、集中豪雨のような雨が降っています。
ここ数年激しい雨が多く、山の地形が変わってしまったり橋が流されたりしています。昨年の台風の復旧もまだできていないのに梅雨入りしていしまいました。自然の中で暮らすには野生の勘を鍛えなければならないことを感じています。

月とカヌー

オンラインイベント無事終了
 2020年6月8日(月)

オンラインで「月のこよみのはなし」を開催しました。
わたしたちにとっては初めての試みでした。
東京のイベントスペースchaabeeさんからご提案をいただいてから一週間ほど、90分のオンラインで暦の内容をどう伝えていくか、会って話している臨場感のないオンラインでどこまで飽きずに聞いてもらえるかなど、かなり考えました。

二人でリハーサルをして、カメラの位置や紹介する場所の映りをテストして臨みます。この準備期間でかなりのエネルギーを使い、本番大丈夫かな、とさらに心配になりました。

月とカヌー

ありがたいことに満席となり、開催前日の緊張はピークに。
そして当日の朝を迎えました。
90分、待った無し本番生中継です。
回線も音も映像も、トラブルなくほぼ予定通り遂行し、はじまってからはあっという間の時間でした。
終了後、数人の方から感想メッセージをいただき、楽しんでいただけたようでホッとしました。

初めてのことにトライする緊張感、この経験はとても貴重なものでした。
機会を与えてくださったchaabeeさん、ご参加してくださった方々に心より感謝いたします。オンラインのよさは、一方的な配信ではなく、一緒にその時間を過ごしているというライブ感にありました。初めての試みを一緒にスタートさせたみなさん、どうもありがとうございます。

chaabeeさんとその後の振り返りをした中で、好評だったのでもう一度やりましょうという話が上がっています。まだ決まってはいませんが、あの緊張をまた経験するのか…という思いがよぎりました。初めてよりも2回目の方がより伝えやすくできるでしょうし、改善できるところは改善して臨めます。次回までは別の段階の緊張度を保てそうです。

何事もはじめなければかたちにならず、かたちになるところから新しい物語が生まれます。この新しいはじまりの物語を、みなさんと一緒に作っていけることに感謝しています。
2021年のこよみ、出会った方々との世界を通して綴られていきます。


関連サイト : ChaabeeのWEBサイト
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