ツバキと匠

平成大晦日
。 2019年4月29〜30

平成が終わります。
時代が変わります。

GW中ということもあり、匠の同級生が遊びにきました。
「エレキギターを思いっきり弾きたいんだって。」
ということで夜更けにギブソンを鳴らしています。ボ・ガンボスの曲を弾き語り。初めて見た映画の話や、昔聞いていた曲の話などで平成を振り返り、二人とも酔いつぶれて寝てしまいました。
たらの芽
本を読んでいます。昭和23年に翻訳された日本文化についての研究本、昭和34年に翻訳されたビジネス本、平成2年、平成15年に書かれた本を同時に読んでいて、一気に昭和と平成を振り返っているような気がします。
一冊をじっくり読むのも楽しいですが、同時進行で何冊かを読み進めるのも好きです。初めて読む本と再読本とを織り交ぜて読んでいます。本の続きを混同してしまうということもありますが、それもまた面白きこと。先人たちのメッセージがいいタイミングで理解できたりするのです。

「青い鳥だ!」
平成最後の朝、この場所ではじめてルリビタキを見ました。
時の終わりの雨が降っています。


ツバキと匠

GWはじまる
。 2019年4月27日(土)

平成から令和にかけて、10連休のゴールデンウィークがはじまりました。
この連休中、はからめランドには友達が来る予定です。
遠方から会いに来てくれる人がいるというのはありがたいことです。
たらの芽
ショイコを持ったご近所さんが山に入って行きました。山菜が出始めたようです。
食べられるものが山にたくさん生えています。
都会にもタンポポやつくし、ノビルなどの食べられる植物が生えています。東京(港区)に暮らしていたときにも、都会の人は食べないイタドリなどの山菜を採って料理をしていたことがあります。高知では好まれる美味しい山菜なのです。この自然界の豊かさを、放射能や大気汚染の心配のない恵みとしていただくために、今からはじめられることがあります。

・キャンプする。
GWにキャンプに行く人もいるかもしれませんね。キャンプの楽しさのひとつに、少ないもので暮らす楽しさもあるかと思います。ミニマムな暮らしができるとちょっとワクワクします。お鍋ひとつ、お皿ひとつ、少ない道具を上手く使いこなせたらちょっとスキルが上がったような気がしませんか?使える水の量が限られていれば工夫しますよね。インドの砂漠を旅していたときに、食器は砂で洗って布で拭いて終わり、風土にもよりますが、これはすごく合理的でした。工夫次第でなんとかできる、この楽しさを知れるのはキャンプや旅行など、便利な暮らしを離れてみるとよくわかります。自然の中で暮らすことを楽しんで実践、外で食べるご飯は心にもからだにも美味しく感じられます。

・使う道具の量を減らす。
食器、お鍋、お箸など、同じものを使う。
洗い物も少なくてすみ、物の置き場に悩むこともないので整理整頓もできて一石二鳥です。

・洗い方を工夫する。
汚れをウエスやボロ布、新聞紙などで拭き取ってから洗う。お水、もしくはお湯洗いで済むものは洗剤を使わない。水で薄めて使う洗剤の量を少なくする。
もし水道代を払っていたとしたら、水の節約にもなります。洗剤を購入していたら洗剤の節約にも。はからめランドでは食器洗いに洗剤は使っていませんが、10年間まったく不便を感じていません。料理は炒め物や揚げ物もしています。

・捨てるものを減らす。
ゼロウェイストを提唱している人たちは、まず入ってくるものを減らしていますね。タダでもらうスプーンやノベルティ、過剰包装の品物など、必要のないものを断ることでかなり減らせます。この辺の店では容器を持参して量り売りしてもらえるところはありませんが、買い物袋の持参、リサイクル容器のものを購入、捨てる前に何度か活用する、工夫次第でかなり減らせます。
料理も必要な分だけ購入する、野菜の皮も使う、堆肥にする、保存食にするなど、創意工夫を楽しめたらいいですね。

このスキルは災害時にも役立ちます。ぶっつけ本番よりも、ふだんの暮らしで実践してみるといいですね。誰でもお金をかけずに今からはじめられます。
食べられる野草や山菜を知るとサバイバル感も味わえて、ひと味違ったキャンプが楽しめます。お庭がある人や近所に空き地がある人は、キャンプをしてみるのも楽しいのではないでしょうか。
体験すれば今何が大切なのか、何を選択すればいいのかが自然とわかります。住んでいる所に生えているものが食べられないような暮らしは、都会でも田舎でもおかしいことに気がつきます。
今ならまだ間に合います。できることから変えていきましょう。


桜

サクラ咲く
。 2019年4月25日(木)

はからめランドには何本か山桜があります。
スミレや水仙、草花の色が鮮やかになってきた頃に、桜の薄いピンク色が芽吹いてきました。
いろいろな鳥たちがいるなぁと思って窓の外を見ていると、カモがやってきました。
「あ!タヌキが山を走ってる!。先日見たタヌキかなぁ。」今年はよく動物を見かけます。
ヨメナご飯
作ってみたいと思っていたヨメナご飯は、この季節の定番になりそうです。
以前読んだ本に「家のまわりにはその人に必要な草が生える」というようなことが書いてありました。できるだけ家のまわりで元気できれいな植物を採取するように心がけています。以前暮らしていたテント跡地に草が生えてきました。これは多分ヒメジョオンかハルジョオン、新芽は食べられるとは聞くけれど、誰も食べないということは美味しくないのかな、と気にしながら見ていました。毎日草花を見ていると、何となく分かるようになってきます。見れば見るほど活き活きしていて他の草よりもグリーンが際だって美しく見えます。これは試してみるべし、と新芽を摘んでおひたしにしてみました。野草なのでちょっと一手間加えて調理します。キク科の植物はどれも食べられるみたいですね。雑草とはいえ、中には美味しいものもあります。
「美味しい!これだったらまた食べたいな。」と匠くん。
植物のエネルギー溢れる季節です。

「ヤバイ、倉庫の中にキセキレイが巣を作ってる。」
先日倉庫の中からキセキレイが出てくるのを見て、「まさか…。」と思っていました。
「巣のすぐそばにはヘビの抜け殻があるんだよね…。」
自然界の摂理には逆らえません。キセキレイとヘビが仲よくなることはあるのでしょうか。


ニリンソウ

アースデイ
。 2019年4月22日(月)

「地球の日」アースデイが最初に提起されたのは1969年だとか、1970年4月22日の環境問題の会議だとかの記述がありますが、「地球の日」とするのは今日だけではなく「毎日がアースデイ」という考え方の方が自然で好きです。
「アースデイ」という名のイベントも各地で行われています。参加して地球環境に携わる活動をしている人たちとつながるもよし、個々に地球環境を考える日として過ごすもよし、それぞれの場所でアースを感じて日々生きていけるのが一番幸せなことだと思います。

わたしたちは生まれたときから地球にいるので、地球=当たり前、みたいな環境にありますが、宇宙規模で考えたらこれは稀なこと、地球と同じ星はまだ見つかっていません。どんなに進化しても地球以外で同じように暮らすことは今の時点ではまだ不可能です。地球から出ることを考えていないって?もちろん、地球で暮らすことが当たり前のように思えます。でもこのままだと資源、環境、人類の思うようにはいかない状況がやってきます。地球以外で暮らせるようにする動きもありますが、その移行期には限られた人間と動物と植物、AIに頼らざるをえない状況が予想されます。地球外での暮らしを考えることは、人類の進化とともに止められない動きとなるでしょうが、現時点でわたしたちはまだ地球を楽しみたいですよね。きれいな空や海、山や川や空気や水を感じて暮らしていきたいと思います。
ニリンソウのおひたし
野草をいただいていると、土に還るもの以外を土に還せないことを実感します。除草剤、農薬、ポイ捨て、どれも土に還せば直接自分に返ってきます。野草を食べなかったとしても、廻り廻って自分のところに返ってきます。川から海へ、そして大気へ、呼吸を通してわたしたちのところに返ってきます。土から野菜へ、野菜から人間へ、飼料から動物へ、動物から人間へ、この循環は始まりから終わりまで、すべてもとのサイクルへと戻ります。循環しているのはスーパーマーケットで売っているものだけでなく、吸っている空気や浴びている光や泳いでいる魚や飲んでいる水に直接影響しています。

経済と環境を天秤にかけたら人類の負けです。合成洗剤は安くてどこでも手に入る、加工食品は大量生産で安くて便利、この当たり前の経済システムが引きこもりや鬱病を引き起こしているとしたらどうでしょう。家族や自分と同じように地球という自然界をとらえてみたら、毎日が新しく感じるようになります。環境に配慮して作られたものを購入する、お金をかけずに工夫して暮らす、どちらもやってみると豊かさと楽しさを享受することができます。なぜなら、地球と一緒に生きていることを実感できるようになるからです。今わたしたちが触れることができる宇宙の一部、限りなく大きなもの、それは地球の他にありません。その地球と共に生きていることを感じられることほど、大いなる存在を意識出来るものはないでしょう。簡単なこと、誰でも今日から実践できます。
ポテトサラダ
植えずに残したじゃがいもとあさつきでポテトサラダを作りました。あさつきはいろいろなところに分けて移植したので、成長具合に合わせて少しずつ収穫しています。小ネギのようにも使えますが、ネギ臭がないのでいろいろな料理に使えます。
ニリン草は、咲いていてかわいく、食べられる野草です。おひたしにして鰹節をかけて食べました。トリカブトと間違える人もいるようなので、野草は知っているものをいただくようにしてくださいね。


工房

イースター、いのちの循環
。 2019年4月21日(日)

「満月の夜は明るいから動物も歩いているかもね。」と話していたらタヌキに遭遇しました。目の前にいても逃げすに草をムシャムシャ食べています。
キセキレイが工房のストーブの上に巣を作りかけていました。
「ここはだめだよ、せめて梁の上とかだったらなぁ。」匠くんが巣を片付けています。ということはそろそろヘビも出て来る頃かも、と思えばヘビに遭遇。森の動物たちの動きも活発になってきました。共存するために、はからめランドでは動物たちに棲み分けをお願いしています。

春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日、Easter(イースター)です。キリストが復活した日といわれています。キリスト教徒の間では復活祭を祝うイースターエッグや、うさぎのモチーフを飾ってこの日をお祝いしています。イースターの語源はゲルマン神話の春の女神「Eastre(エアストレ)」からきているとか。モアイ像で知られているイースター島は、イースターの夜に発見されたからイースター島と名付けられたそうです。

つくしとクレソンのペペロンチーノ
こちらは今日も野草祭、つくしとクレソンのペペロンチーノを作りました。ニンニクと鷹の爪があれば自然から材料を調達できる、春の女神に感謝です。

はからめランドの畑
じゃがいもから芽が出ていたので畑に植えました。毎年この時期は芽が出たじゃがいもを土に還して、そこから出来たじゃがいもを収穫していただいています。収穫量は少ないのですが、いのちの循環をしていることが楽しいので、種芋を購入したことはありません。でもじゃがいもを購入したことはあります。北海道のじゃがいもはおいしいですね。


野草のサラダ

春土用
、野草天国、ニサンの月、最後の晩餐。 2019年4月17〜20日

大犯土、小犯土の終わりと同時に土用が始まりました。立夏の前日までの期間が春の土用、暦の上では春が終わり、夏が始まるまでの土の気が盛んな18日間です。
草木が芽吹いてきました。
つくし、たんぽぽ、クレソンに続き、よもぎ、ミツバ、あさつき、種付け花、食べられる野草がぐんぐん伸びてきました。この季節は野草をいただくのが何よりの楽しみです。
耕さず、種も蒔かずに肥料もあげず、世話をせずとも生えてくる、なんて奇麗な野草の世界!エネルギー溢れる植物のシーズンです。これぞ地球の恵み、このパワーを直接取り入れないなんてナンセンス、おいしくいただける料理法を考える日々です。

月のカレンダーをお使いの方から「春分の日のあとの満月、今日はニサンの月です。」と教えていただきました。春分の日のあとの満月の次の日曜日がイースター(復活祭)ということは知っていますが、「ニサンの月」という言葉はあまり聞いたことがありませんでした。このニサン、二三、23ではなく、ユダヤ暦からきている言葉です。イエス・キリストが最後の晩餐を行った日だそうです。「春分の日が満月のときはその日じゃないんですか、」と聞くと、「春分の日の後の満月だから、今年は4月19日です。」と教えていただきました。
朝の散歩
はからめランドにゲストが来て、満月の夜の晩餐となりました。震災後石巻に移住し、復興のために働いてきた真由美ちゃん。石巻での活動を終え、故郷の宮崎に帰る道中で寄ってくれました。初めて会ったのは2011年3月23日の石巻です。昨年こよみのお話会に参加してくれ、今日ここを訪ねてくれました。月日は流れ、今こうして一緒に時を過ごしていると、あらためて震災が起きたあとの人の縁を感じます。失うもの過ぎ去るものがあれば、得るものやってくるものもあり、起こることにはすべて意味があると思わざるを得ません。
さて、話を聞くうちに、本当に今夜が彼女にとって最後の晩餐となることが発覚、仕事を辞めて引っ越し、そして新たな旅立ちの前夜だったのです。「人生に意味のないことは起こらない、すべては必然である。」と思っているので、真由美ちゃんの次のステージを心から応援したいと思います。
工房
土用の養生という言葉があります。
季節の変わり目は、体調の変化や気持ちの浮き沈みが起こることもあります。植物や動物も季節に合わせて生きているのですから、人間が影響を受けない訳がありません。土用の時期には大地のエネルギーをいただいて、こころとからだを養う期間とするのもよいと思います。大地を歩く、大地から生えているものをいただく、大地に触れる…。人それぞれ十人十色、大地とのコミュニケーションを模索して、楽しんでからだを整えていきたいと思います。


月とみねとカヌー

キッチンボルベール
。 2019年4月12日

「会わせたい人がいる。友人知人に予約制でレストランをやっていて、料理も人も、二人に合うと思うんだ。今度一緒に食事しようよ。」数年前からミネと会う毎に話していたその人に会いに、関東に行くタイミングで予約を入れてもらいました。

「ミネくん、いつもより予約の時間早いよね、(30分後だと思っていた)あ、これは今発酵させてて(ソファの上の天然酵母パンをキッチンに下げつつ)、あー。花、花、(と言ってテーブルフラワーを運んでくる)あー!(花瓶を倒してお水が溢れる)いつもはこうじゃないの、花もメニューもセットしておくんだけど、あ、メニュー、メニュー。ちょっと待ってて、積もる話でもしてて。(メニューを取りに行く)来たときにちょうど(メニューを)書いていたんだよね、(目の前)通ったかな、と思ったけど(書いていて)顔上げられなかった、(とメニューを渡してくれる)」
まるで映画のワンシーンのような出会いに、一気に緊張が溶けました。
ここはキッチンボルベール。今日の今だけ、いち子さんが私たちのために料理を出しておもてなしをしてくれるレストランです。

ミネはグラフィックデザイナー、匠の同級生です。いち子さんは元コピーライター、作詞家で料理人です。二人はリンネルという雑誌の「お皿のラブレター」というページを作っています。仕事仲間のミネが今日はお客として私たちを連れてやって来た、ということで大変な歓迎を受けたわけです、いやー楽しかった美味しかった!

いち子さんが雑誌に「お皿のラブレター」を書いてしまうほど大好きな人が、匠くんも大好きな人で、それを知っているミネが「二人は話も合うだろうし、お互い会ったらおもしろい。」と紹介してくれたのです。なんと、いち子さんがラブレターを書いたその人は、のちにボルベールに来てくれて、その時のエピソードを聞いている匠くんはもうそれだけで額に汗しながら興奮気味でした。その人の曲がかかればその曲に、その人が好きだといういう曲がかかればその曲に心弾ませ、好きなものが一緒というだけで距離はぐっと近くなります。
楽しい話とともに、いち子さんのお料理が運ばれてきます。
彩りも発想も味もすべて、声を出して喜びを表現せずにはいられませんでした。素材の甘さや食感や組み合わせ、とっても楽しくて美味しかったです。今日のこのタイミングで、この瞬間にしか味わえないその素敵な時間、大好きな人の話にアツくなりながらいち子さんとミネと過ごしている、大変楽しいひとときでした。

いち子さんのウェブサイトを見ると、お料理とそのストーリーに入り込みます。リンネルに連載している「お皿のラブレター」という発想もすごくおもしろいし、大人気のキッチンタケハーナ時代の自費出版のレシピ集を、増刷せずに自由に閲覧し製本したければできるようにしてしまうところなんて、「すごい、会ってみたいこの人!」と思わせる魅力がじわぁっと感じられます。そして実際にお会いしてみると、もう楽しい!美味しい、面白いのなんの。魅力的な人です。
常々ミネの仕事や考え方って素敵だな、と思っていますが、今回のセッティングはミネの作る一ページの中に入れてもらった感じがしてとても楽しかったです。どうもありがとう!

好きなことに一生懸命になった経験がある人は、「今を楽しむ」というメッセージに共感できるかもしれません。仕事や恋愛や趣味や人生など、かつてのように、もしくは何回もは再び一生懸命にはなれないかもしれません。けれど「今を楽しむ」ことはできるはず。社会のためにムーブメントを起こすことは容易くはないけれど、ひとりひとりが今を楽しむことにチューニングしたら、世の中が変わるのではないか、そんな気がしています。今を生きる、今を楽しむ、みんながそうなれば世の中がもっと…なる、と思っています。


関連サイト お料理ちゃん・キッチンボルベール(竹花いち子さんのWEBサイト) ・ ((STUDIO))


雪

雪景色
。 2019年4月10日

4月も半ばに差しかかろうというときにまさかの雪です。
桜の開花に雪景色、季節が交叉しています。
釘がなくなったのでホームセンターへ行くことにしました。
山を下りたので、もろもろ用事を済ませます。
真っ白の景色に、作業はひとまずお休みモードです。


梅の花

梅開花、製材作業に上巳の節句
。 2019年4月7日

旧暦三月三日、上巳の節句です。はからめランドでは梅のつぼみが膨らんでいます。
暖かくなり、草木が元気に伸びてきました。フキノトウはもう終わり頃、そろそろクレソンとタンポポのサラダをいただける季節となりました。つくしも芽を出し始めています。昨年近くの沢から移植したチャイブも元気に根づいてくれました。山の恵みをいただける季節、水があって土があってお日様が照ってくれる、地球はありがたい星ですね。
板材を引き割る
工房の外壁は杉板を縦張りに打ちつけています。時間が経つと隙間が空いてくることが分かっているので、隣板との間に上からもう一枚細く製材した杉板を打ちつけます。家のときの外壁が乾燥して割れてしまったことから学びました。建物の建築が二棟目の方が確実に上手にできるのは、一棟目が練習になるからですね。
塗料を塗るよし子
という訳で、まずは杉板を製材しています。一枚の壁板を4分割して塗料を塗って乾かします。材を作るだけでも時間がかかりますが、何事もコツコツコツコツ、小さな積み重ねが大きな完成に繋がるのだと、家作りから学ぶこともあります。


ハナハナハナリンさん、やはぎさんと

清明、玄鳥至、新月
。 2019年4月5日

清々しい空気で満ち始める頃、二十四節気の清明(せいめい)です。
せいめい、という音では他にも生命、声明、姓名などの漢字が当てられています。
その言葉に当てられた意味を考えると興味深いです。
川を渡る
七十二候では玄鳥至(つばめきたる)。ツバメが海を渡って日本にやって来る頃です。
はからめランドにはこの季節、毎年キセキレイがやってきます。ミソサザイやカケスの鳴き声も盛ん、サギやキジや山鳩を見ることもあります。先日は白い鷹のような大きな鳥がやってきて木の枝にとまりました。生命満ちあふれる頃です。
17:50新月、月は牡羊座に位置します。
ここからが早いんですよね、
「4月になった、人の動きが活発になる、5月になって新しい元号、6月夏至、一年も半分、7月夏休みスタート、8月原爆の日、9月中秋の名月、月のカレンダー発売…、と勢いが加速していきます。最近読んだ『動的平衡』という本の中に、なぜ一年があっという間に過ぎると感じるのかのメカニズムを説明しているセンテンスがありました。それによると「体内時計」の仕組みに起因するのだそうです。いずれにせよ、今のわたしたちが存在している3次元と4次元の間には「時間」というものがあり、その「時間」というものには「限り」があると認識していることから「速さ、スピード」という概念が生じているのでしょうね。速いか遅いかは人によって感じ方が異なるかもしれませんが、わかっているのは遅かれ早かれいずれやってくる、ということです。


ハナハナハナリンさん、やはぎさんと

やはぎさん、ハナリンさん
。 2019年4月2

福島県を元気にする活動、時代の先端でリーダーシップを発揮しているやはぎさん、ハナリンさんが来訪してくれました。
川を渡る
お二人は情報発信のプロフェッショナル、その時の様子はお二人のブログでご覧ください。

東日本大震災のあと、大地と共に暮らす多くの自然派の人々が福島県から他県に移住しました。
「廃県にした方がいい。」とまで言われました。そんな中、やはぎさんは「この福島をなんとかしたい!」との熱い思いからスピリチュアルリーダーとして活動を開始、ハナリンさんは千葉県いすみ市でまちづくりコーディネーターとして活躍していましたが、みんなが福島から離れていくのを見て「悔しい!なんとかしたい!」と地元白河市に戻り、これまでのスキルとノウハウを活かしたロハスな街づくりをしています。

日本列島を人間の体と照らし合わせてみるとどうでしょう。病気や怪我をした部分が福島県だったら。無視するか、治療するか。国(体)をひとつの生命体ととらえるならば、怪我をした部分を無視したり治療しなければいずれ他の部分にも影響をきたします。地球規模で考えても同じこと。日本が傷ついたら世界に影響が出ます。世界の雛形が日本であるとはあながちスピリチュアルな話ではないのです。福島の問題を解決しなければ日本、世界、地球に影響が出ます。逆の発想をすれば、ダメージを受けた福島の傷が癒えれば世界や地球の傷を癒すことができる、ここに人類の未来のヒント、もしくは警笛があるのだと思います。
震災のあと、かなり悩みました。どう生きるか、何をするか。友人も身内も知り合いもいない福島県に身を置いていたわたしたちには、執着はありません。でもここに導かれた使命があるのかも…とまで考えました。
結局、どこにいても自分たちの生き方を実践していく、それしかないと思っています。

お二人は本気で活動している先輩方。訪問してただき、ありがたい限りです。

という訳で話は尽きず、気づけば夕方になっていました。
建築作業は明日から再始動、しばらくは森で静かに壁を打ちつけます。


関連サイト やはぎ広美さんのブログ ・ ハナリンさんのブログ


とうほくあきんどでざいん

TAD
。 2019年4月1

元号が決まりました。
『令和(Reiwa)』
いい響きですね。
とうほくあきんどでざいん、占いページ
福島に戻ったらポストに『TAD(とうほくあきんどでざいん)』が届いていました。
その名の通り、東北の商人とデザインとをテーマに作られている冊子です。毎号新しいクリエーターが新しいTADを作るというおもしろい試みです。これまで6回の号でタロットリーディングのページを担当させていただきました。今回が最終号となり、スタッフも卒業?し、このチャレンジから飛躍し新たなステップへと向かうメッセージが添えられていました。

通常個人セッションでするタロットを、冊子の占いページとして掲載するという試みは私にとっても楽しいチャレンジでした。占いというよりはその月のその時にそのメッセージをその人に届ける、という気持ちで臨みました。原稿の〆切は日程が決められていますが、カードをひく日程は新月の日に設定し、先にカードをデザイナーさんにお知らせするという形でやらせていただきました。デザイナーさんも編集の方々も、新月の日にカードが選ばれてメールが来る、という慣れないやり取りを楽しんでいただけたでしょうか。いつもと違うことをしてみる、まったく経験のないことをやってみる、というチャレンジは緊張も含めて興味深きこと、これまで関わったみなさまに感謝申し上げます。
個人セッションでないタロット、わたしにとっても新しい扉を開かせていただけた貴重な経験となりました。


関連サイト とうほくあきんどでざいん塾
2019年5月<  >2019年3月