コンクリート修正作業

コンクリートにモルタル。 2017年6月29日(木)

「北海道から帰ったら連絡してください。なんとかしましょう。」
コンクリートの固まる速さに追いつかず、はじめに流したコンクリートと後から流し込んだコンクリートとの間に「御御渡り」のような亀裂が残ってしまいました。シロウトの私たちはここまでできたんだから充分ですと思っていたのですが、カズさんが「後からでも補修ができます」と睦美ちゃんと一緒に来てくれました。今日はその御御渡り跡をきれいに削ってモルタルを流し込んで溝を埋め、表面をならしてきれいにする作業をしてくれました。私たちの知らないことできないことを手際よくこなすお二人、ありがたい限りです。(よ)


被ばくカットマニュアル

福島。 2017年6月25日(日)

真夜中発のフェリーで海を渡り福島に戻りました。原発の近くを通ったのか気にした時にはすでに通り過ぎていました。
福島のはからめランドを出て、石巻から仙台、北海道へと渡った2週間の旅でした。旅の途中、石巻の友人から「この本を是非読んでほしい。」と手渡されました。
北海道に渡り、福島から来たわたしたちに勇気を持って放射能のことを話題にしてくれた方がいます。どれくらい影響があるのかがわらないから避けるしか無く、原発災害以降、福島県産どころか東北産の野菜も購入しないようにしているそうです。行ってみたいけれど、子どもが小さい今は福島に住む私たちの家も訪ねられないと。
石巻で手渡された本を読んでいます。放射能のことや放射線に関することは正しい知識と理解が必要です。何を怖がっているのかその対象を認識することで避けるべきものを避け、生かされるべきものは生かされるべきであると考えています。
6年の歳月でどれだけ何が変わったのか、もう一度調べてみようと思います。(よ)


支笏湖の水

支笏湖。 2017年6月24日(土)新月

旅の途中、オープンジャパンの助さんから南富良野に素敵なパン屋さんがあるから是非訪れるようにと連絡をいただいていました。昨年の台風でボランティアが手を入れていた「Fortune Bagels」、朝7時からやっているベーカリーカフェです。店主のあっくんが作るベーグルはあっという間に売り切れてしまうほど大人気。
フォーチュンベーグル
ベーグル屋さんのお隣はこれからオープンするタコさんのお店として大工のもへじさんが改装中です。

昼の月
旅の最後に訪れたのは水の透明度日本一といわれる支笏湖。ここをフィールドとしている支笏ガイドハウスかのあ主宰の松澤直紀さんに会いに行きました。
支笏湖で「かのあ」の皆さんと
かのあがフィールドとしている支笏湖、そこから流れる千歳川。
奇麗な水に浮かぶと心も奇麗になります。
支笏湖で「かのあ」の皆さんと
かのあのガイドのみなさんと。
今日は支笏湖祭り、夜には湖上から花火があがります。
「かのあ」直紀くんと
ガイドハウス「かのあ」。
「かのあ」店内の様子
かのあでは書籍やカヌーにまつわるグッズが並び、コーヒーブレイクしたい人にはテイクアウトでコーヒーも頼めます。はからめ月のカレンダーも置いてくれています。
旅の終わりは花火で〆
今回の旅の中で「ガイド」という言葉を何度も考えました。人に対して使う場合は「案内人、解説者」、行為に対して使う場合は「案内する、先導する」という意味があります。わたしが考えるガイドとは「導いてくれる人、または導く行為」。今回 私たちを導いてくれ、出会いを紡いでくれた「ガイド」の方々に心より感謝を捧げます。北海道に来て、すべてはこのタイミングだったんだ、と確信しています。


関連サイト かのあ ・ フォーチュンベーグルズ


新栄橋、別名大野橋をバックに

旭川〜富良野。 2017年6月23日(金)

富良野へ向かう道中に上杉ご夫妻から紹介していただいたcafe good lifeを訪れました。
「上杉さんが来たのかと思ったよ。(ハイエースにカヌーを積んでいたので)。」オーナーの渋谷さんが声をかけてくれました。建築物すべてをご自分で作っているという渋谷さんの肩書きは「楽園の管理人」。
cafe good life
「人の手の入っていない自然は自分にはおもしろくないんだよ、なんかそこに手を入れたくなる。そしてそれを見て満足する。するとまたこうしたくなって…。あの池はね、最初はああだったんだ。でもこうしたらと思ってこうやって。それが楽しいんだよ。」
渋谷さんと
古材を用いてご自分で建てたお店の天井には自作の木のカヌーが吊ってありました。センスのよい看板、デザイン性あふれる庭、何より渋谷さんのモノの捉え方や考え方がとても魅力的で、次々に生み出されるアイディアと実行力に刺激を受けました。
夕方南富良野にあるLittle Treeのリバーオフィスを訪れました。先日の釧路川カヌーミーティングでお会いしたLittle Tree 代表 大野聡さんがフィールドとする空知川を案内してくれました。
昨年の台風で空知川が氾濫し、南富良野の町も大きな被害を受けました。その痕跡は今も痛々しく残っています。
カヌーで川を渡る
話に聞いていた大野さんの所有している森へ案内してもらいました。唯一のアクセスの橋が流され、その森に入るためには舟で川を渡らなければなりません。今回初めて川を渡るための道具としてカヌーを使いました。(3漕ぎくらいですが…。)
夢広がる土地沢山の木立、開けた大地、奇麗な沢水、山菜の宝庫…。そしてここは空知川のほとり…。本当に素晴らしいところです。ここでこれができる、これがつくれる、こう過ごせる… 。どんどんイメージが湧き上がります。開拓前のはからめランドを思い起こさずにはいられません。こんなにいいところはなかなかない、誰もがそう感じる素晴らしい森です。
大野夫妻と
シーズン中の多忙な時にもかかわらず、暖かく迎えてくれた大野ご夫妻に感謝です。二人のセンスの良さとおもてなしの素晴らしさは年月をかけて磨き上げられていったもの、はじまりがあって今がある、そんなことを感じさせてくれた出会いでした。北海道に来てここに住まう人の懐の広さに感動しています。 (よ)


関連サイト リトルトリー ・ Cafe Good Life


旧支湧別小学校

インディアンカヌークラフトはアウトライダー 2017年6月22日(木)

先日の釧路川カヌーミーティングでご一緒させて頂いたカヌービルダーの村林さんに会いに北見と旭川の中間あたり白滝という場所へ車を走らせた。小学校の廃校を利用してIndian Canoe Craft(カヌー製作)とOutrider(犬ぞりに乗って旅をする体験)という2つの屋号で活動されているのが村林秀尚さん。
到着すると村林さんが歓迎してくださり、教室を案内してくれた。まず感じたのは木造の校舎っていいなぁ、広いなぁ、自由な雰囲気に包まれてるなぁ、&冬は寒そうだなぁ。
木造の校舎
何部屋かある教室はカヌーの工房や、木工作業場、犬ぞりの道具置き場などなど、物の置き場に限界がないくらい広いスペース。そしてやはり気になるのはカヌーを作る教室。何年生の部屋だったんだろうなぁなんて思いながら初めて見させて頂いた場所ではあるのだが、見慣れているカヌー作りの風景と、木造の小学校の匂いが、「やっとここに戻って来れた・・・」といった不思議な感覚に包まれる。
カヌーつくりの教室
何年も前から見たいと思っていた村林さんが作ったフォーム(カヌーを作る型)には、教科書通りの作り方ではなくいろいろな工夫が見られる。ただただ伝統的なカヌーを再現しているのではなく、先人たちの気持ちが村林さんの身体を通って、その時々、その時代に合わせた、「いまここのカヌー」を作り続けているのだと感じた。「そうだよな、そうだよな・・・」と心の中でブツブツ言いながらあっち見たりこっち見たり。
体育館
隣接する木造の体育館はまるで木造船をひっくり返したような造り。見ているだけで気持ちが落ち着く。以前はここに冬期に行われる犬ぞりツアーの宿泊ゲルを建てていたとのこと。
職員室
そして職員室だったところはみんなのくつろぎの応接スペース。ここにはなんと僕のいつかの夢でもあるビリヤード台が置いてある。普段ならば必ず、絶対に、間違いなく、いきなり手際よくボールを並べてブレイクショット!のはずなのだが、到着してから村林さんとの話が尽きず(というか一方的に伺いたい事が沢山ありすぎて)ビリヤード台は、会話の中に出てくる必要な本を置き並べる台となっていた。
夜は村林さんが北海道名物チャンチャン焼きと日本酒を用意してくださり、楽しく刺激的な時間を過ごさせて頂いた。カヌーの事、犬の事、バイダルカ(シーカヤックの原点ともいわれている舟)の事、これまでの事、そしてこれからの事。次の話をしたい、眠くなるのが少しでも遅れるように次の1杯を我慢しようか・・・、なんて本気で思っちゃうほどだったのだが、よし子の話では途中力尽きて僕はイスの上で眠ってしまったらしい。
ワイルドヘブン
翌日は意外と目覚めの良い朝。村林さんに校舎の周りを案内して頂いた。奇麗に草刈りされている道は、冬の犬ぞりコースとなるのだという。にしても北海道の森の豊かさには言葉を失う。
犬
昨日沢山の話を聞いた犬たちと会う。本物の犬だ。人に飼われているといえば飼われてはいるのだが、野生ではないのだけれど、ペットではないというか、なんというか・・・目的を持った犬だ。全員で40頭以上。村林さんとの今まで毎年毎年積み重ねてきた信頼関係があっての本日の犬。そんな集団を目の前にしたらなぜか分からないけれど感動。これ以上下手に言葉にしない方が良いと感じるので興味がある人は下にリンクも貼っておくのでどんどん自分で探し求めてほしい。
最初に村林さんの活動を知ったとき、1人の人間がそんなに沢山の事をできるのか・・・といった疑問を感じたのを覚えている。今回本人とお話をさせて頂き、全ては想いの通りに繋がっていて、何一つ不自然なことではなく、ただただ自分の想いを信じて1日1日と前に進んでいるだけなのだと勝手ながら思った。
カヌー
一番表、表面に出てくるものは目に見える形だけであり、それだけを見て物事を知ろうとするとなんだかちっぽけに。表がどのように見られるか、それは見る人によって変わるもの。自分の想いを見る生きている人間は自分1人しかいないから、それだけが自分の答えとなる・・・んだろうな。 (匠)


関連サイト Outrider


池の湯

夏至。 2017年6月20〜21日

一年で最も日が長い時期です。
釧路川源流、私達が前回こちらを訪れてから10年の月日が流れました。10年ぶりに再会したさなえちゃんに弟子屈の町を案内してもらいました。
SOMOKUYAにて
SOMOKUYAさん。
ぢぢ
ぢぢカヌーさん。
エゾイソツツジ
今が満開エゾイソツツジと硫黄山。
摩周湖
快晴の摩周湖。
あかりちゃん
一晩あけて、一年で最も長い昼がはじまります。
上杉さんのご紹介でカヌーミーティングでお会いしたあかりさんのお店に予約を入れました。
「クマゲラ」
こちらの名店、予約制であかりさんの特別ランチがいただけます。山菜採りの名人と伺っていた通り、北海道の大地の息吹をいただきました。あかりさんがカヌーの世界に目覚めたきっかけは上杉さんとの出会いが大きかったそうです。今回の旅、上杉ご夫妻に導いていただいている気分です。(よ)


関連サイト SOMOKUYA ・ ぢぢ ・ クマゲラ


釧路川源流部

釧路川源流部チビカヌーミーティング 2017年6月19日(月)

昨日のカヌーミーティングの賑やかさとは一転し、屈斜路湖から始まる釧路川の源流部を数艇で静かに流れる。屈斜路湖畔でアウトドアガイドをしている「SOMOKUYA」土田夫妻の案内、サポートのもと釧路川チビカヌーミーティングといった感じ。透き通る水の上を進むと人の心は鏡の前に立っているよう、自分が自分の前に表れ、現れ、洗われる。透き通ってんだか跳ね返ってんだか・・・。
クロとシロとクロのクシロ川
一昨日から一緒に行動させて頂いている南富良野のネイチャーガイド「リトル・トリー」の大野夫妻が乗っている黒いカヌーはペノブスコットという名前。夫である大野聡さんがアメリカメイン州を流れるペノブスコット川を下った想いがそのまま今この瞬間に表れているだけなのかもしれない。
案内をしてくれるジンちゃん
「二足歩行」の藤原ジンさんは、何と言う役職だか忘れてしまったが、弟子屈町の観光やアウトドア体験などのアクティビティーをより良くするための調査や発案など、実際フィールドに出ているガイド目線で町に食い込んでいる弟子屈期待の星。
鏡の間
下りはじめてすぐの右岸に「鏡の間」と呼ばれている場所があること教えてもらった。そこは水がコンコン湧き出ているようなとても気持ちの良い空間。少し奥に入ると昔アイヌが居住していた跡が残っているという。ここでよし子がピンときて、「この水を広島に持っていこう」と。そう毎年8月5日に行っている広島太田川の水合わせのための水の事だ。
陸の上でのひととき
SOMOKUYAのツッチーこと土田さん。今回はSOMOKUYAのスタッフ純基くんと、近所のペンション「アトレーユ」のテツくんと一緒。若いエネルギーを向ける方向を導こうとするツッチーの姿が所々に表れる。途中、コーヒーの販売もしているSOMOKUYAのコーヒー&パートナーのハルちゃんが焼いてくれたケーキを川のほとりで頂いた。
陸の上でのひととき
陸の上でのひとときはこんな感じ。
釧路川源流部
ところでこのSOMOKUYA、そもくやと読むのだが、その名の由来を訪ねると、SOMOKUYAのベースがある側から屈斜路湖を眺めたときの風景が「そ」と「も」「く」なのだという。空の「そ」、藻琴山(もことやま)の「も」、屈斜路湖の「く」、&我が家の「や」、新しい言葉を作っちゃったのでインターネット検索も簡単だ。
COVOさんのお庭にて
お昼頃、上陸してすぐ目の前にあるカフェ&バー「COVO」でランチ。セルフビルドで建てたログハウスはとても力強くそして優しい。この家を作り上げいる姿を想像すると口がぽか〜んと開いてしまう・・・。そしてお料理もとてもおいしい人気店。
3カヌー、3人間、3パドル
赤、青、黒。釧路川カヌーミーティング後の予定をほとんど立てないでいたのだが、こうやって川に誘ってくれる水の上の仲間がいる事が、ただただ嬉しい。みんなありがとう。
と文章を終わらせようとしたが、あれ、こちらのチビミーティングは誘われたんじゃなくて話を聞いた瞬間に「僕も行きたい。」と頼んで仲間に入れてもらったんだった・・・と思い出した。でも魂は誘われていたのだと勝手に思っている。(匠)


関連サイト SOMOKUYA ・ リトルトリー ・ 二足歩行 ・ アトレーユ ・ COVO


釧路川カヌーミーティング2017

釧路川カヌーミーティング。 2017年6月18日(日)

北海道釧路川、下流に広がるのは釧路湿原。1987年に国立公園に指定されてから今年でちょうど30年。この節目に合わせて北海道の水の上の仲間たちが企画してくれたのが本日行われた「釧路川カヌーミーティング」というイベントだ。
このイベントで中心的な役割を担ってくれた、とうろの宿のオーナーであるキヨシさんが声をかけてくれ参加させて頂く事になった。
スタート前の様子
参加車人数40名以上。出発前には湿原の中に入って行くにあたっての諸注意。自然保護区域であるという事で途中の上陸が制限されていたりと、普段僕たちが川下りをするときの感覚とルール、マナーが違う事を教えてもらう。
集まった沢山のカヌー
集まったカヌーは26艇。色とりどりなのはもちろん、色々なメーカー、色々な形のカヌーが集結しカヌーを見ているだけでも楽しい。
ウチワにいいね!いいね。いいね。
のろっこ号と一緒に
線路と川が平行して流れるポイントでは、カヌーで華をつくって釧網線のろっこ号電車をお出迎え。のろっこ号の運転手さんやガイドさんのご協力もあり、こんなに遅い電車見た事無いってくらいのスピードでゆーーっくりと通過してくれた。そして車両に乗っている方々もカメラを向けたり手を振ってくれたりと川の上でも電車の上でもみんなの笑顔があふれているのを感じ自分も笑顔。
村林さんのカヌーに乗って
今回のカヌーミーティングでは、沢山の再会、そして新しい出会いがあった。1人1人をこれを読んでくれているみんなに紹介したいと思わせる人達がいまココに集まっている。今日は紹介してたら時間が過ぎてしまうので、タイミングを見て紹介させて頂きたいと思う。
その沢山の魅力的な方々の1人、ず〜っと名前と活躍を知っていたけれど会う事ができていなかったカヌービルダーの村林さん。村林さんの作ったカヌーに乗せて頂きやっぱり笑顔の僕。木の器に包まれて、水の上を流れる・・・。本当に嬉しかったのは村林さんをはじめ、沢山の方と水の上でコミュニケーションをとることができて僕自身が自分の進む方向に向かってひと漕ぎできた事。
カヌーミーティング交流会
ゴール後、標茶町の豊かな食材を用いて地元の方が作ってくださったお昼ご飯をいただいての交流会。地域に根ざした活動がこうして実を結び、カヌーを通して環境保護や生き方をガイドし続けている方々の活動に頭が下がる。(匠)


関連サイト 釧路川カヌーミーティング2017 ・ とうろの宿


オープンジャパンの事務所

石巻から。 2017年6月14日(水)

オープンジャパンの事務所です。津波の被害を受けたこの建物の取り壊しに伴う事務所移転が近づいています。新事務所の場所を見に行きました。駅からも近く便利そうです。
新事務所予定地
新事務所予定地からも近く、ボランティア活動でご縁のできた「穀雨茶房もも」さんが今年の5月21日にリニューアルオープンしたと聞き、オープンジャパン代表タケちゃん、緊急支援担当ヒーサーを誘いランチに伺いました。かつてにこまるクッキーづくりで関わったボランティアさんも多いはず、リニューアルしたお店に喜んでくれることと思います。オーナーの明美さんの薬膳料理とセンスのよさでとても素敵な空間となっていました。
穀雨茶房もも
震災のお陰で石巻とご縁ができ、仲間ができました。今も続いている問題もありまが、悪いことばかりではありません。オープンジャパンになる前の「ボランティア支援ベース絆」で事務局としてみんなを支えてくれたモギさんに5年ぶりに会いに行きました。モギさんは陶芸家、石巻の土で焼き物を作っています。
もぎさん夕方発のフェリーに乗船するため仙台に向かいます。すごいタイミングで同じくボランティア支援ベース絆時代からの仲間ちーちゃん(とうほくあきんどでざいん塾)から打ち合わせの話が入りました。今日伺った穀雨茶房ももさんの震災後の片付けがご縁で、明美さんとちーちゃんは今も一緒に活動している仲です。5年半かけてやっとかたちとなった食堂いぶき、5年ぶりに会う仲間、時同じくして再びこうして笑顔で話が出来る時間、あの時には想像できなかった今がここにあります。毎日が新しくはじまり、同じ自分はもういない。日々そんなことを実感しながら生きています。
とうほくあきんど塾



関連サイト 穀雨茶房もも ・ 無盡窯 ・ とうほくあきんどでざいん塾 ・ OPEN JAPAN


IBUKIの外観

牡鹿半島食堂いぶき。 2017年6月13日(火)

テレビなどでも取り上げられ話題性が高まっている牡鹿半島大原浜にできた「牡鹿半島食堂いぶき」、ここは津波の被害にあった古民家を再生し、地元の人たちの雇用とコミュニティづくりのためにオープンジャパンが忍耐強く5年半かけて手がけてきたプロジェクトです。オープンした今は各地から訪れる観光客のつながりポイントとしても動き始めています。
IBUKI店内の様子
海の幸を使った食事と古材を生かした内装がおすすめ、メニューは「超ほたて丼」1500円、「牡鹿半島かきハンバーグ定食」1200円、「くじら竜田揚げ&とりから定食」1200円、他にもカレー、ナポリタン、ピザなどがあります。ランチには小鉢と漬け物、わかめ汁が付いています。小渕浜の漁師佐々木さんのわかめを使ったわかめ汁は歯ごたえよくとても美味しい逸品です。新鮮な海の幸や秘伝のタレで味をつけたから揚げはお客さまにとても好評です。今日のランチタイムはとても賑わっていて、わたしたちはランチ後すぐに席を空け皿洗いのお手伝い、ようやくこの日が訪れたと嬉しい時間でした。
FEEL GOOD STORE
グラビティフリーの襖絵、伊藤清泉画伯の作品も見応えがあります。店内にはKEEN JAPANさんが支援として「FEEL GOOD STORE」を出しています。かなりお買い得にKEENの靴が購入でき支援につながるとあって、今日も訪れたお客様方が靴を購入されていかれました。訪れた方々が喜ぶ場所としてスタートしたことがとても嬉しいです。

大工テスト 食堂いぶきにも協力してくれた地元の大工オガタ棟梁の工房に寄らせてもらいました。木組みのやり方で分からない部分を質問したら「じゃ、これはどうやるか考えてみろ。」といきなりテストがはじまります。匠くん「う〜、脳の筋肉を使う…。」ひとつクリア、ひとつ分からず、棟梁に勢いがついてしまい質問していないことまでテストが続きます。「差し金だけで八角形と六角形を書いてみろ。」「じゃここの長さを出してみろ、ルート分かるか?中学校で勉強しただろ、ルートを使え。」「(いつまでもテストが続きそう、そろそろ行かないと…)いろいろ教えてもらいありがとうございました。作業のお邪魔をしてすみませんでした。」「「おう、邪魔だったな、じゃあな。」と言葉とは裏腹に笑顔、相変わらずの棟梁でした。


関連サイト 牡鹿半島食堂いぶき ・ OPEN JAPAN


総会の様子

石巻へ。 2017年6月12日(月)

ボランティア組織オープンジャパンの総会に出席するため石巻に向かいます。これまで石巻市内の事務所で開催していた会議を4月にオープンしたばかりの牡鹿半島大原浜にある「牡鹿半島食堂いぶき」にて行いました。オープンジャパンの「古民家再生IBUKIプロジェクト」が5年半経って今年4月22日ようやく「牡鹿半島食堂いぶき」として形となりスタートしました。
総会の出席者は8名、スカイプ出席者2名の計10名で話し合います。
ネパール、熊本、岩泉への災害緊急支援活動についての報告と今後の体勢づくり、 今後も継続していく古民家再生IBUKIプロジェクトについて、日本カーシェアリング協会の報告と事業計画、新規プロジェクトの提案、そしてオープンジャパン事務所移転に伴い、福島の解体されるログハウスで作られた仮設住宅の移築についてなど、今後もスカイプ等で情報共有しながら進めていこうということになりました。久しぶりに会う仲間との時間、これから何ができるか、何をしていくかという前向きな話し合いです。(よ)


関連サイト 牡鹿半島食堂いぶき ・ OPEN JAPAN


片付け

片付け。 2017年6月10〜11日

月の光が眩しくて目が覚めました。コンクリートを打ったあのすごいパワー、エネルギーで頭が冴え興奮しているのかもしれません。とにかくすごかった、一緒に経験したみなさんありがとうございました。なんだか強くなれた気がします。ということで今日は感謝日、使った道具を片付けます。突然のスコールが5度、晴れとスコールを繰り返し、ずぶぬれになりながら匠くんが道具ひとつひとつを丁寧に洗っていました。やってみて分かることばかりですが、この片付けもかなり大変な仕事です。この大仕事にありがとうという気持ちでひとつひとつにお礼と感謝を込めて片付けています。(よ)


土間コン打ち

土間コン打ち。 2017年6月9日(金)

今日は先日の立ち上がりのコンクリートの枠の中にコンクリートを敷き詰める作業だ。この作業がクライマックスというか一番大変な作業でこれを乗り越えられたら一安心、そんな感じの作業。前回の立ち上がりを打った時の6倍の量のコンクリートを打つ事になるため、かなり本気で取り組まないと明るいうちに作業を終える事ができない・・・といった心構えで朝を迎えた。
土間コン打ち
朝9時にコンクリートミキサー車を手配。本日の作業人員は、カズさん、ホリモトさん、石巻からジョッキー、烏山からユウキちゃん、そしてよし子と僕。今日もミキサー車は道の入り口までなので前回と同じように 2tダンプで迎えに行く。そして地形上ダンプで降ろすのが困難であるため、シュート(滑り台のようなもの)を使ったり、ユンボを使ったりとコンクリートを打つ場所によっていろいろな方法でダンプから降ろす。
土間コン打ち
流し込んだコンクリートを平らにするのが得意なホリモトさん、両手にコテを持って大きなストロークでシャーシャーと。他のみんなもこれでもかというくらいのフルパワー。
しかし、途中ミキサー車からダンプで運ぶ回数と残りのコンクリの量を考えると明るいうちに打てるかが心配になってきてしまった。するとその時コンクリート屋さんが3人現場に登場。最初は珍しい現場でも見に来ただけかと思っていたら、なななんと、みんなで作業を手伝ってくれた。
土間コン打ち
知っている人は多いだろうが、コンクリートはすごく水を多く練っても、時間が経つとすぐに固まってしまうのだ。特に今日みたいな晴れの日は特に。「せっかくのコンクリートだから・・・」と、もっとこうしたら良いなど的確なアドバイスを頂いた。
日が落ちて、まだなんとか見える・・・そんな感じの中で「あとちょっと・・・」と最後の慣らしを続ける。そしてダンプやその他コンクリートがついた道具などを洗い落とす作業は、車のライトを付けて暗い中行った。本当にギリギリ、なんとか今日中にコンクリートを打つ作業を終わらせる事ができたのである。(匠)


鉄筋を組む

鉄筋を組む。 2017年6月8日(木)

明日コンクリートを打つための準備として、一面に鉄筋を敷き詰める作業です。通称メッシュと呼ばれる鉄筋の網を敷き詰め、ピンコロと呼ばれる小さなコンクリートブロックを入れて少し浮かせてワイヤーで一枚一枚を繋ぎます。はみ出るところは切って調整、ピンコロが足りないので同じくらいの大きさの石を入れて代用します。
「この鉄をこれくらいの長さに切っておいて。」「はい。」道具を借りて鉄を切ります。毎日経験したことのないことばかりです。こうやって基礎工事って進めていくのか、と現場で学ぶこと然り。カズさんから急遽明日の作業に人員が必要だと告げられ焦っています。(よ)


型枠外し

コンクリート打ち、型枠外し。 2017年6月7日(水)

コンクリートを打ってから1日半、ほぼ固まったコンクリートから型枠を外す作業。これは簡単な作業なので僕とよし子の2人でコツコツと。型枠は奇麗に外れ、ひとつひとつの型枠を外す度に「おおぉ〜」と。
明日のカズさん睦美ちゃんの作業ができるだけスムーズにスタートできるように準備。(匠)


ミキサー車到着

基礎コンクリート打ち、立ち上がり 2017年6月6日(火)

朝10時、コンクリートミキサー車が道の入り口に到着。先週の砂利敷きと一緒で大きな車はやはり道の入り口までしか入ってこられない。ので2tダンプに一度生コンを入れて、家まで約1km運び人力で降ろす。結構労力がかかる作業だ。
ダンプで家まで運ぶ
生コンを降ろすのはカズさん、睦美ちゃん、よし子、僕ともに大忙し(よって、降ろしているところの写真無し)。その間コンクリート屋さんには道で待機しててもらう。
レベラーを撹拌するよし子
今回は3往復で立ち上がりの部分にコンクリートを流し込む事ができた。最後はレベラーという、かなり液体に近いドロドロのセメントを流し込むと、立ち上がりのレベルが全て均等に揃うという優れものをで仕上げ。
レベラーを流し込む
型枠の設置、コンクリート打ちなどなど、何から何までビックリするほど手際がよく、そして先人たちの知恵が詰まった道具など、その使い方を見たり使ったりすると感心するばかりだ。三春町から2時間かけてほぼ毎日やってきてくれるカズさん睦美ちゃんに感謝感謝。(匠)


出発

長瀞(ながとろ) 2017年6月3〜4

工房の基礎工事の最中、少し時間を頂いて埼玉県の長瀞にて行われた四万十塾の飛び豆イベントツアーに参加した。いい季節だという事もあり、長瀞名物のライン下りで和船に乗っている人や、ラフトボートに乗っている人、カヤックで川下りしている人などなど川の上も交通量多し。
水に乗る
ツアーでは新しい仲間たちと出会えた事に感謝すると共に、僕たちにとっては久々のホワイトウォーターだった事もあり刺激をうけたりと、色々な事を感じた長瀞であった。
長瀞は長瀞川ではなく荒川という川。東京を流れる荒川や隅田川の上流にあたる1部分のことを長瀞と呼ぶのである。
水に乗る
ツアーが終わって帰路の途中、毎年8月に行っている広島太田川でのイベント「水の祈り」に向けて水を汲み福島に戻った。途中もらった色々なメッセージを組み合わせると、僕たちは水を運ぶという行為がどれだけ重たいことなのかという事をはっきりと実感した。「この世の中は、この世もあの世も無く、全部この世なんです。」という昨年の10月に聞いた石垣さんの話を思い出した。
水を汲む
自分たちの身体の事、そして自分たちが行っている行為、それが何なのか、もう一度しっかりと自分で感じなさいと方向を修正されたような気分。荒川で荒治療を受けたそんな気持ちの今日の僕だ。 (よ)

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