4人で。

シジュウカラ。 2015年5月30日(土)

近くに鳥の巣があるようです。先日からかわいい鳴き声がチィチィ聞こえていて、カヌーの上にある木を見上げてはどこかなぁ、と話していました。
「あった!カヌーの中だ。」デッキの奥の奥にヒナがいるのを見つけた匠くん、「困ったな〜、カヌー動かせないよなー、でもあのカヌーは今使っていないカヌーだし…。」「いつ頃巣立つんだろうね、かわいいね。」かわいい小鳥、シジュウカラのようです。テントの真横のカヌーなので窓から親鳥がカヌーに出入りしているのがよく見えます。
ふと、なんだか鳴き声が激しいなと窓から観察していると、2羽の鳥たちがカヌーの中に入っては出て入っては出てを繰り返しながらなんか言っています。「なんか様子がおかしい、えさを運んでいるんじゃないみたい。」匠くんが見に行ってみると「ヘビだ!」なんとヘビがヒナを襲っているところでした。ライトとレーキを持ってなんとか救出作戦に出てみた匠くん、ヘビは追い出しましたが2羽のヒナはケガをし、1羽はまだ上手に飛べないのに逃げようとして落ちた模様。親鳥は木の上で心配そうにしています。ヘビは一旦逃げましたが再びカヌーに近づいています。動物の世界では自然の摂理としてこのようなことが起こっているのでしょうが、わたしたちには大きなドラマです。(下の写真の左上のカヌーの三角の先端の中にシジュウカラの巣があり、そこから出て行くヘビ。)
ペイント作業
その後心配になって匠くんがカヌーの中を調べてみると、死んでしまったヒナ、生きているヒナ合わせて5羽のヒナが巣の中に籠っていました。そっとそのままにして親鳥が帰って来るのを待ちます。なかなか来ないので鳴き真似をして親鳥を呼びました。するとパパっと飛んで帰ってきました。「やったー!」「これで大丈夫だね。」それから数十分、再び親鳥の激しい鳴き声が…。ヘビです。匠くんがレーキでカヌーから突き落とし、遠くまで追い込んで行きました。「これじゃ気になってここから動けないね。」そういう訳でお天気がいいのですが今日はテントの中でデスクワークをしながらトリちゃんを守っています。
一旦気になるとほっておけません。トリちゃんケアをしていたら二人ともぐったり。でも再び親鳥がえさを運びこんでいるので安心しました。元気に巣立ってくれるといいな、でもシジュウヘビを警戒するのには限界もあります。自然尾摂理には逆らえません。自然界は厳しいですね。(よ)


4人で。

トシくんとハナちゃん。 2015年5月28〜29日

久しぶりの曇り空、今日は種を蒔いた土にお水をあげなくても大丈夫そうです。
外水道の上の屋根の支柱が折れているのに気がつきました。建てた当時は重機もまだなく、手で細い杉を切って作りました。どうやら雪の重さで負荷がかかり折れてしまったようです。今日の朝練は屋根の支柱を直す作業、先日剪定したモミジの枝を利用して折れた杉と交換、前よりかわいくなりました。
そして、とうとう決定的にユンボが故障、「ユ、ユンボが割れた…。」鉄、鋳物で作られている固い物が通常の使用で割れるなんてありえないと思うのですがありえたのですね。これは自分では修理できません。匠くんの落ち込みようにもう言葉もありません。
ペイント作業
午後今回で5回目の訪れとなるトシくんが友人ハナちゃんを連れてやってきました。4人で倉庫テントを動かして、作業のお手伝いしてもらいました。薪で焚く五右衛門風呂を楽しみにしていたというハナちゃん、なんと高知の友人もっちゃんと知り合いだったという偶然&バックギャモンが大好きということで話に花が咲きます。
お昼はソバ
やはり翌朝の朝練には誰も起きてこず、おひとりさま作業となりました。みんなの目覚めとともに朝食をゆっくりめにとってから作業をスタートします。建築中の家のハフとハナカクシのオイルステイン塗りをトシくんとハナちゃんにやってもらいました。失敗は成功のもと、楽しんでいただけたようでよかったです。お陰さまで雨が落ちる前に大方の倉庫の道具移動もほぼ達成できました。
田んぼ畑をやっているというお二人に、今は私たちには必要ない道具をあげました。ものの循環ができるというお片づけヒーリング効果も伴っていい感じで作業終了、その後のお茶タイムもあっという間でした。お手伝いどうもありがとうございました。(よ)


いろいろ移動

とりあえずの話。 2015年5月27日(水)

倉庫テントを移動するための準備をしています。「とりあえずここに移動して、工房ができたらそっちに移動して、」「とりあえず、はだめだよ。」
「とりあえず」したことが何年もそのままであることもあるのです。わたしの経験からいえば、とりあえずがとりあえずではないことの方が多かった気がします。「とりあえずが4年かかることもあるから、数年間はここでも大丈夫だっていう場所に移動した方がいいと思うよ。」
議論の結果、先日移動したばかりの材木を再び移動し、そこにテントを移動することにしました。その材木は先日「とりあえず」そこに暫定的に置かれたものです。だからとりあえずはしてはいけないのです。常にその場で完結していく方法をとらなければ、かえって仕事が増えるのです。「二人でがんばればこの材木は午前中で移動できると思うから、なんとかやっちゃおうよ。」
ちなみに「とりあえず(取り敢えず )」の意味 は「直ちに」とか「まず第一に」というのが本来の意味だそうですが、一般的には「時間や労力を用いずに楽に」とか「一旦」「当面の間」という意味合いで用いられていることの方が多いようです。仕事を頼んで「とりえあずやっておきました 。」と答えられたら「暫定的にやったけれどあとできちんとやりますから、」みたいなニュアンスに思えてきちんとした仕事をしてくれたような気がしないですよね。本来は「直ちにやっておきました」ってことなのだそうですけれど。
昨日壊れたユンボくんの修理を油まみれになりながらなんとか応急処置をした匠くん、再びユンボくんを上手に操作して、ちょうど12時までかかって材の移動が出来ました。そこからランドスケープイメージができた模様、午後には整地を始めました。
ヘビイチゴ
はからめランドは涼しいですが、そうは言っても夏日和、気温とともに一気に虫がまとわりつきます。お風呂に入っている時に3カ所ブヨにやられました。今年二回目、毎日気をつけているのですが、お風呂の最中はよけようもありません。
蛇イチゴが出始めたのでさっそく焼酎漬けにしました。蛇イチゴの焼酎漬けは毒虫さされに効くと言われています。人によっては飲む人もいます。女性特有のイライラや更年期障害にも効果的だそうです。メディシンも家庭にあるもので作ることが出来るなんて、自然の力ってすごいですね。(よ)


ハスクバーナ

ハスクくんにユンボくん。 2015年5月26日(火)

チェーンソーの調子が良くないので、先日ハスクバーナ取り扱い店に見てもらったらかなりの重傷だそうで修理費で同じものが購入できるくらいとのこと。初めてのチェーンソー、ここで木を切り倒すのも製材するのもこのチェーンソーひとつでやってきました。震災のあとは二年以上常に車に積んで備えておいた事もあるハスクくん、どうやら潮時のようです。
追い打ちをかけるかのようにまたまたユンボくんが壊れてしまいました。前回修理してからまだひと月も経っていない…。匠くん、落ち込んでいます…。
大きな石を動かして整地をしているので、かなりの負荷がかかってしまったのでしょうか。チェーンソーもユンボも作業の割には小さめのもののような気がします。小さいなりに使い勝手がよかったり扱いやすいという利点もあるのですが、容量を超えた仕事をさせていたのかもしれません。どちらも今すぐ必要なものたちなのでどうにかするしかないです。
ユンボ修理
断熱材作業は一段落、次は電気配線です。そのためには造地をして電線を埋蔵させる準備、そのためにはテント倉庫の移動をして、そのためには石を動かして整地しないと…。これをやるためにはあれをやってからと、なかなか思うように進まないのは開拓故だからでしょうか。
雨が降ったらデスクワークと思っていたのですが、このところ毎日いいお天気、有り難いことですが農家さんは水不足に悩まされているそうで晴れ続きも考えものです。建築作業はしばらくはユンボくん頼み、ハスクくんも使えないので薪作業もできません。匠くんはユンボくんをなんとか自分で直せないかとトライしています…。
私はカレンダー作業に従事しています。夏前に完成、夏前に完成…。(よ)


アースデイはからめランド

アースデイはからめランド。 2015年5月24日(日)

朝練でブルーベリーの苗とミニトマトの苗を植えました。大根と人参の種も蒔きました。ちゃんと出来るかどうかを考えてぐずぐずしているよりも、種を蒔かないことにははじまらないのでまず行動、大地を耕し種を蒔く。ワイルド栽培ですが植物のいのちにがんばってもらおうと思います。
今日ははからめランドのアースデイ、大地と共に仕事をしています。
大きな石
匠くんはユンボを使って大物の石たちを動かし整地しています。建築中の家は水平をとっていますがまわりの大地は石が埋まっていたり斜めだったりと平らな土地ではありません。まず石を動かして、出て来た石も生かしながら道を作る計画です。
私は苅り払い機を使って草刈りをしました。緑は日に日に濃くなり伸びています。昆虫だけでなく蛇や小動物たちも暮らしているので、動物たちのと境界線をつくるためにも必要な作業です。石や倒木があって一筋縄ではいかないので覚悟が必要、意を決して取りかかりました。今日も伐採を兼ねて採取した植物、タンポポ、ウルイ、ウド、フキ、ミョウガタケ、どれもとてもおいしくいただきました。大地と共に暮らす生活、毎日がアースデイです。(よ)


非電化工房

アースデイ那須 2015年5月23日(土)

全国各地で行われている環境イベントアースデイ、栃木県那須町で23日24日に開催されているので用事を兼ねて山を下り遊びに行ってきました。那珂川河畔公園という整備された水辺の心地いい空間でのびのびと開催されていました。有機農家さんの野菜や苗、素材にこだわった飲食出店者のみなさん、私たちがお世話になっている薪ズトーブ業者さんなどなど目で味でお話で楽しめるイベントでした。ベジまんがその場でセイロで蒸されていてとてもおいしそう、食べ歩きながら非電化工房のソーラードライヤーを見てお話を聞いたり、朴葉にくるまれているつきたてのお餅をいただいたりしながらぐるっと一回り、手作り手仕事の良さとその中で暮らしている人たちの生き方を直に感じられるアースデイ(地球環境を考える日)らしいアースデイでした。ちょっと前に知り合ったJARDIN BLANCのラリさんのセンスに匠くんも私も引きつけられ、なかなか手に出来ないであろう代物を購入しました。たまに里に下りると人との交流が新鮮です。東京のアースデイも情報量豊かですが、近年では人と人がゆっくりと話し合える地方アースデイの良さを感じています。
JARDIN BLANC早々に河畔公園を後にして家作りの材料を入手しに行きます。電気配線に必要なものからついでに買ってしまうものたちまで、塙町では手に入れられないものたちも購入しました。明日の朝練は購入した苗の移植と種まきです。(よ)


断熱材を貼付ける

小満、断熱材  2015年5月21日(木)

二十四節気の小満、陽気がよくなり草木が茂りはじめる頃です。はからめランドもすっかり緑が濃くなりました。山菜もピークを過ぎ、これからは栽培ものに力を注ぐ頃ですね。
ここ数日断熱材を入れる作業をしています。束になっている断熱材をばらしてカッターナイフでサイズに切ってタッカーで打ち付けます。わたしが採寸してカッターで切り、匠くんがタッカーで打ち付けていきます。思ったほどチクチクはしませんがなんとなくかゆい気がする作業です。毎日お風呂を沸かして洗い流してから夕食の準備です。
断熱材を貼付ける
今年は山に生えている草を観察して食しています。久しぶりに山菜大図鑑を出してきました。初めて食べたものはオオウバユリの根、イヌドウナ、ミョウガの新芽です。オオウバユリの根はほくほくはしているけれど繊維もあって、食べられるけれどわざわざそれを選ぶことはないかなという感じでした。時期もあると思うので、花が終わる秋にもう一度試してみようと思います。イヌドウナはフキに似た香りでもっとアクが強い感じ、ヨブスマソウの仲間ですが、これを収穫するんだったらフキを収穫して食べた方が美味しいというのが感想です。ミョウガの新芽はお味噌汁に入れて美味しく食しましたが、ミョウガが楽しみなのであまり採らない方がいいかなと思っています。
誰もが知るワラビやウルイ、ウドなどは美味しいと感じられる山菜ですが、山菜と言われないようなものは食べられても率先して食卓に上げるようなしろものではない率が高いです。毎日活き活きと輝いている植物がいて、そのパワーをいただいてみようかなと手を伸ばしてみます。植物との対話はテレパシックでおもしろいです。(よ)


ガッテンと作業

川の民  2015年5月17〜18日

那珂川でのツアーを終えて、がってん校長が訪れました。がってんは北海道釧路川でガイドステーションを営んでいます。釧路川以外の川もガイドしていて、今回は栃木県茨城県にまたがる那珂川のツアーをした帰りに寄ってくれました。川の民はみなよく移動します。日本津々浦々、いい川があればそこへ向かい川旅をガイドしています。ときには日本以外の川にも出向くようです。水とともに流れ続ける人たちなのでしょうね。
電柱移動
新月の柱移動
がってんに電線をよけるように木の剪定をしてもらいました。建築中の家に電気を引くための準備をしています。がってんもセルフビルドでストロ−ベイルハウスを建てて家族と一緒に住んでいます。電気や配管、水回りなどすべて自分でやっているので一通り経験済み、水がなかったときには川水を汲んで運んで使っていたとか、雪で配管が壊れて修理した話を聞いて、生活体験から大変なことを大変じゃなくなるように自分で工夫して設備する、修理する、製作するということを通していろいろなことができるようになるのかもしれないな、と感じました。今の日本では生まれたときから電気、水道、ガスなどのインフラが整っていて、冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの家電があるのが当たり前です。自分の暮らす環境設備をはじめからやってみる、ものがないところからはじめてみるという経験はわざわざそうしてみない限りできない世界です。その世界を経験してから便利な世の中を使いこなせるようになると見えてくるものがあるのかな、どちらの世界も経験してみた上で自分の世界をつくっていくのがおもしろいと感じられる日がくることを祈って、今日は3人で大きな柱を移動したら見えてきた世界が大きく変わりました。これはいい兆しです。(よ)


関連サイト 屈斜路ガイドステーションわっか


1階断熱材貼り

 2015年5月16日(土)

久しぶりの雨です。今朝は朝練からカレンダー作業、屋根があるので建築作業もできるのですが、気分的にPCに向かったりスケッチブックを開いたりする方に気持ちが向かいました。このテントもずいぶん役割を果たしてくれています。日に日に劣化の心配をする頻度が高まっています。入り口の扉の開閉に支障が出てきました。デッキが傾いてテントも水平を保てなくなっています。家がなかったり暮らしている環境が不便だったりすると、日々の暮らしの中でいろいろなことを考えます。震災直後の生活は容易ではありません。ネパールで過ごしている人たちのことを思うと、よみがえってくる記憶と今の現状との間で心穏やかではいられません。
震災後、ものを所有することの虚しさと豊かな生活の儚さを感じた人たちにたくさん出会いました。所有するものは必要な分だけでいい、自然の中にあるものを生かして使う知恵をつける、豊かさとは足るを知ることかもしれないと思う日々です。
タンポポコーヒー
たんぽぽ利用法その3
伐採したたんぽぽの根を炒ってたんぽぽコーヒーを作ってみました。コーヒー好きな人にとっては別物で決してコーヒーの変わりになるものではないらしいとの話を聞きますが、実際に作ってみたところこれがとても美味しくてびっくりでした。市販されているたんぽぽコーヒーはインスタントコーヒーと同じように粉をお湯に溶くタイプなので風味が劣ります。作ったものはコーヒーミルで砕いてドリップするので見た目もコーヒーそのもの、味もコーヒー並みに深い味わいでした。
私たちはいつも珈琲屋さんで焙煎したての豆を購入していて、町に行けず豆が切れると寂しい気持ちになるのですが、これがあれば数日間はしのげるのではと山生活のサバイバルメモとして残しておきたいアイテムとなりました。あとは度数のある飲み物を作れればなぁ。(よ)


玄関の床張り

ゴミの話  2015年5月13日(水)

先日久しぶりに山を下りました。建築材料の調達と車の税金の支払い、ついでに塙町にある障害者施設に段ボールと缶を出してきました。回収したものが彼らの仕事になるようなので、まとめて施設に持って行っています。はからめランドではゴミの収集がありません。以前南伊豆のピーススクールにお世話になっていたときに毎度ゴミ問題について話していたことをよく思い出します。「これゴミだから捨てておいて、とペットボトルやビニールパックなどの包装品を置いて行く人がいるけど、ここは山の中だから捨てるの大変だよ。」とリサ校長が言っていました。何事もすべて自然の中で過ごしてみなければわからないことがたくさんあります。電気はどうやってひいてくるか、水はどうやってひいてくるか、食材はどうやって調達してくるか、不要品やゴミの処分はどうしたらいいか…。
資源には限りがあり、自分で作れないものを手に入れるのは用意ではありません。土に還せない不要品を溜めておくのもイヤですよね。 はからめランドのお隣さん方はすべて敷地内で燃やしていて、燃え残ったもの(溶けたプラスチック、ビン缶金属片などなど)は埋めているようです。はからめランドからもかつての埋蔵物が出てきます。はじめは「えーっ!何てことするの〜!!」と思っていましたが(今でももちろんそう思いますが)自分の出したゴミを他人に処分してもらうということをせずに、すべて自分で完結しているという点では妙に納得してしまうきらいもあります。
断熱材施工
10年以上前ですが、インドを旅したときによく町の一角のゴミの山を目にしました。聖なる川であるガンガー(ガンジス川)にも地元の人が当たり前のようにスナック菓子のビニール袋をポイ捨てしていた光景を思い起こします。ビニール、プラスチックで包装されていたものはかつては葉っぱや素焼きの入れ物で作られていたので、ポイ捨てしてもみな土に還るものでできていたのです。時代は変わり、土に還らないもので作られるようになっても、人々の習慣はすぐには変わらずにいたのです。
現代ではゴミの処分を自分でするというのは極論ですが、ものはどこから来てどこへ行くのかという流れを考える上ではとても切迫して実感できる事物だと思います。これまでやってきた様々なイベントでもゴミの処理はいつも頭を悩ませる事物でした。お金を出せば業者さんがやってくれるので楽なのですが、予算のないイベント時は自分たちで分別して処理をした経緯がとても大変だったことを思い起こします。
葉っぱのお皿や素焼きのカップ、復活したらいいのになと思います。かわいいし、わたしは好きだったのですけど…。 ちなみにはからめランドでは葉っぱではなく、陶器とガラス、木とステンレスを使用しています。 (よ)


階段の様子

たんぽぽその2  2015年5月9日(土)

建築朝練の前にカレンダー朝練を開始しています。夏前に完成という念仏を念頭に置きつつ、立夏を過ぎていよいよ加速モードに突入です。家の電気配線やチクチクするらしいグラスウールの作業に入るのがちょっと憂鬱、かといってカレンダー作業も頭とインスピレーションを使うので気分を整えていくためにあれこれ他のことをやってみたりします。
山菜づくし
ここ数日畑の雑草の利用法にはまっています。昨日はヨモギ風呂、今朝はヨモギパンケーキを作りました。昨日のタンポポの根のキンピラは普通に美味しく、匠くんにはタンポポだと気づいてもらえませんでしたので、ごぼうと同じように使えるのではと今回かき揚げにしたら大成功。野草をいかに美味しい食材として利用できるかは山生活にとても重要だと実感しています。(よ)


2階床を張り終える

たんぽぽその1  2015年5月7〜8日

春の野草タンポポ。今年のタンポポはキラキラしていて、わたしたちにメッセージを伝えている気がします。このところ毎日のようにサラダに入れて美味しくいただいているのですが、畑の手入れを兼ねて根っこを掘り出してみました。有名なのはタンポポコーヒーですが、どうやらキンピラという食べ方もできるらしく試してみました。
残りの根っこはタンポポコーヒーにしてみようと天日干ししています。山での生活は植物との対話ができるので、学べることがたくさんあります。
山菜採りへ
外壁の隠し釘がこの辺りのホームセンターに売っていないため、外壁補修作業は後回しにして2階の床に取りかかりました。匠くんが作り続けている階段は中段上段が完成し、途中まで張っていた2階の床が全面張れるようになりました。床材は節があったり反りがあったりシロタやアカミと選ぶのに時間がかかります。床を張り終えたらいよいよ断熱材を入れる準備です。(よ)


軒下に板を張る

こどもの日、立夏 2015年5月5〜6日

こどもの日、端午の節句として男児の祝い行事を行います。端午の節句は古代中国発祥の厄払い行事が起源とされています。「端」は初めの、「端午」は初めの午の日という意味です。五月が午の月であること、午(ご)が五に通じることから5月5日を端午の節句としたのだそうです。
かつて日本古来の「五月忌み」という田植えの季節に菖蒲や蓬で穢れを祓っていた女性の行事がありました。それが現在のこいのぼりや兜を飾り、ちまきや菖蒲湯で邪鬼を祓い健康を願う男児の節句へと移り変わりました。
みどりの中で
本日のゲストはG太。キャンプの達人です。ここ数年は鍼灸の達人に向かって精進中です。かつてキャンプ道具を扱う会社に勤務していたG太にはずいぶんお世話になりました。友人としても、そしてキャンプ地、災害地でのボランティア仲間としても。今回はたたむ前にわたしたちの暮らす災害用テントを見てもらうのも目的の一つでした。初夏のいい季節にはからめランドをぐるっと案内、その後は建築作業のお手伝いをしてもらいました。
みどりの中で
山菜の季節なので今夜のメニューは山菜づくしでおもてなしです。 取れたてのシドケやワラビ、セリ、ミツバという王道から、雑草として誰もが知るイタドリ、タンポポまで山の味を楽しんでもらいました。夜は森の中でテント泊です。最近はすっかり都会生活だそうで、「テント久しぶり〜。」とかつてのG太の顔になっていました。沢水の音、鳥のさえずり、朝日の光がきっと気持ちいいことと思います。
みどりの中で
6日、朝練からスタートです。6時30分のラジオ体操のあと一時間ほどの建築作業のことを朝練と呼んでいます。まるっきり本番で練習じゃないんですが、なんだか楽しいのでそうなりました。その後8時から朝食。木陰の下にテーブルと椅子を準備してアウトドアリビング、野草を摘んでサラダを作り、昨夜こねて発酵させておいたパンを薪ストーブで焼きました。いつものくるみレーズンに加え今回はクランベリーも入れてみました。いつもより少しゆっくりとした時間を過ごした後、目標に向かって再び建築作業に取りかかります。今日の目標は屋根の軒下の杉板張りです。楽しい時間はあっという間、すぐにお昼ご飯の時間になり送りの時間となりました。一泊二日盛りだくさんの建築山菜はからめランド、堪能してもらえて嬉しかったです。
今日から立夏、暦の上ではもう夏です。はからめランドはまだまだストーブが手放せませんが、日に日に夏の気配を感じます。(よ)


写真 ・Eri Koda (下の6枚)


階段をつくる

みどりの日、満月 2015年5月4日(月)

みどりの日です。「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことを趣旨としているGW の祝日です。かつては昭和天皇誕生日でした。
朝練で外壁の修理をしています。新築なのにいきなり修理です。杉板が1cmくらい縮んでしまい、打ち付けた釘のところから割れてしまいました。材を使う前に一枚一枚乾かしてから使用すべきだったそうです。バールで釘を外して割れた所にボンドを塗って隠し釘で補修し、ボンドが乾いてから下穴を開けて再度釘を打ち込みます。なんて大変な作業…。
みどり
枝も地面も緑が濃くなってきました。苅り払い機を動かす前に伐採をかねてイタドリを採取、塩漬けにして常温保存します。東北地方ではあまりなじみがないかもしれませんが歯ごたえがあってとてもおいしい山菜の一つです。ワラビ、ヨモギも出始めました。新芽を摘んでヨモギパスタ、ヨモギご飯、ヨモギ風呂。薬効がありそうです。
「みどり」とはもともと新緑をあらわす言葉たっだそうです。今の通常の緑色のことは元来「青」と言っていたそうで、「みどり」は新緑の色に限られていたとのこと。そういえば、葉が「あおあお」と茂る、信号が「あお」になったなど、緑色のことを「青」と表現するのはその名残なのでしょうね。
五月の満月、京都の鞍馬寺では「満月際(ウエサクサイ)」が行われます。同じ仏教国であるネパールの地震被害のことが頭から離れません。ここのところはからめランドでも地響きのする地震が日に3度以上起こっています。箱根エリアも温泉場に異常が起きているそうです。地球の呼吸が聞こえています。 (よ)

今日も階段を作り続ける。意外と幅の広い材を沢山使うのだが、あまり手持ちがないので、狭い材を2枚、時には3枚くっつけて集成材を作ったりする。材料の加工が一段落し、一気に設置していこうと思ったが、クランプ(挟み込む道具)の数や、挟み込む場所などを考えると1段1段やっていくのが良さそうだ。先を急ぎ何度失敗してきた事だろう・・・大工経験のみならず、今までの人生経験が今こそ役に立つのだ。
ちなみに今日の写真は昨日とほとんど変わりないようだが、昨日の写真は天板を置いていただけなのだが今日の写真では全て接合されているという訳。だからずいぶん違うのゆさ。 (匠)


階段をつくる

憲法記念日  2015年5月3日(日)

1947年5月3日、日本国憲法が施行されました。5月1日はメーデー、5月5日は端午の節句、中日をとって3日にしたと知りました。この日本国憲法は戦争放棄を明記した平和憲法です。かつて戦争をし軍国主義という言葉も使っていた時代があってこそ、先人達がこの国のことを考えてつくった憲法だと思います。アースデーのように戦争放棄が平和的祭典としてみんなの意識の中に広がればいいなと思います。
ここ数日朝練を開始しています。ラジオ体操で体をウォーミングアップ、その後8時まで建築作業、それから朝食、ミーティング。その後はそれぞれの作業に従事します。匠くんは取りかかっている階段作り、わたしは山菜採取&下ごしらえ&保存食作り、カレンダー作業、夕練に建築作業。お互い朝食が済んだら昼食と夕食までは別々に仕事をしています。
はからめランドの仕事は薪作り、薪で五右衛門風呂焚き、薪ストーブで朝食昼食夕食の準備、建築作業、カレンダー作業、草刈り、畑、山菜などの食物調達が主です。通常ボタン一つやスイッチ一つでできることもここでは木を削ったり沢水を溜めることからはじめます。食事ひとつにしても前日から下ごしらえしておくものや前々日から考えておくことまでと何かと時間がかかります。その分豊かで自然と共存している生活ではありますが、町の生活とくらべると不便さや手間のかかる作業に考え込んでしまうこともあります。そういうときはだいたい物事に追われている時や締め切りが迫っている時、やらなきゃいけないことができていないのに次の用事が来てしまう時など余裕のない時です。自然のリズムと自分のリズムが同調しているときには心も作業もちょうどいいリズムで調和しています。
いたどり
何をどう食べるかによって心も体も生き方も影響を受けると思っています。欲しいものを買える環境から工夫して食材を調達する原始的な生活になったことにより随分生活が変わりました。まずあるものでおいしく食事を作る、食材の調達ができるときには保存食を準備する、天候体調気分によって食する物を決める、腐らせない、無駄にしない、使い切るまで工夫する。冷蔵庫なし、二人分のテント内での容積で貯蔵する、不定期の長期外出に対応する、都会からの多種多様な来客に対応する。自分の人生がこういう人生になるとは考えてもみませんでした。震災人災に随分鍛えてもらいました。これからは学んできたことを世の中にお返しして生きていこうと思います。(よ)


階段をつくる

八十八夜、山菜天国。 2015年5月2日(土)

立春から数えて八十八日目、新芽を出した作物に対しての遅霜を喚起するために作られた日本独自の雑節です。また新茶の季節でもあり、昔からこの日に摘まれたお茶を飲むと一年間無病息災で過ごせるとの言い伝えがあります。
「夏も近づく八十八夜〜」と歌われるように、だんだん夏日がやってきて日差しを暑いと感じるようになりました。はからめランドでは朝夕はストーブを焚かないと寒いくらいですが、日中は暑さを感じます。冷蔵庫なしで過ごしているので食材への気遣いが必要になります。通常冷蔵庫に保存するようなものは購入した日に食すか、町で手に入れた氷をクーラーボックスに入れて翌日まで保存ができるようにしています。それ以外は常温保存が効くものに限られます。食材の買い出しは山を下りた時にスーパーや直売所でするのですが、いよいよ乾物中心になっていきます。しばらくは山菜で楽しめるので野菜が尽きてもこの季節は豊かです。ワラビ、シドケ、イタドリ、ワサビ、タンポポ、ヨモギ、フキなど山が恵んでくれるのでありがたいことです。気になる放射線量は昨年までにどれも不検出でした。年々食べられるものが増えてくれると嬉しいのですが、コシアブラは検査に出さなくても昨年の測定結果や全国数値を見ればわかるので採取していません。
沢山の山菜が並ぶ食卓
テントでの生活は氷点下の冬は本当に大変でしたが、新緑のこの季節は気持ちがいいです。電気はひいていますが、今のところ家電というようなものはテントには置いていないため暖も料理も薪ストーブを使用しています。燃料は薪、冷やしたい物は沢水で冷やしています。水道はひいていないので汲んできた湧き水と沢水を使っています。今の日本の普通の生活からするとこんな不便な生活はありません。GWにキャンプに行く人もいると思いますが、365日毎日キャンプ生活だと思えばどんなものかわかると思います。里まで車で30分、買い物だけのために山を下りることはないのであるものを工夫して料理します。ゲストが来る時にはお買い物をしておきますが、ゲストも増えてきたことだしこれからは協力してもらおうかなと思っています。(よ)

いま階段を作ってるのだけれど、これが結構頭を使う。イラストレーターの図面である程度計算してからスタートするのだが、全体のイメージが見えてこない。こういう場合は現場で合わせるのが一番良い。少し進むと今まで見えてこなかった新しいイメージが見え始めてくるのだ。ダメだダメだと何もしないよりは、少しでも目の前のできる事から手をつけてみる。そうすると昨日までの自分には見えていなかったものが見えてくるのだ。不思議だけれど不思議じゃない、そういう事なのだ。(匠)

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