バウさん

バウさんお別れ会 2015年2月22日(日)

人から殴られた事・・・、今まで何度も人から殴られたことはある。ケンカでの殴り合いは無いけれど。父親他、僕が間違っている水に乗っている時、正しい水の流れに戻してもらうための拳ばかりたっだと今でも思っている。そして今、現時点で最後に僕が殴られたのはずいぶん前になるが上の写真で写真になっちゃっているこの人、バウさんからの拳だ。なぜ殴られたか、詳しい事は書く事はできないが、本気で殴られた。その時、「本気で殴ってるなぁ〜」と思った事を覚えているので本当に本気だったのは確かだ。
バウさんを簡単に説明すると、日本にカヌーを広めた草分け役的な存在で、オゾン層破壊を食い止めるためにフロンガスの回収をする基礎を築き、阪神淡路大震災直後から神戸でNGO神戸元気村というボランティア団体の代表を7年半務め、日本海重油流出事故のときは1人でヒシャク片手に海に浮かぶ重油をすくい出し後に30万人以上のボランティアに繋がる行動をとり、広島の原爆の残り火を日本中92カ所に歩いてまわり分灯をし、911テロの後には話し合いで解決をといった内容の1面の意見広告をアメリカ主要新聞に掲載させる活動のとりまとめ役を担い、東日本大震災では後方支援に回り多くの個人、団体にアドバイスをした人であり、僕のカヌーの師匠の師匠だ。
今年の初め、そのバウさんが死んだ。今日はそのお別れ会だ。バウさんと関わりのあった方々が東西南北から集まった。バウさんが遺言で指定した東京お茶の水にある「山の上ホテル」にて、バウさんの話しをしたり、バウさんが指定したバウさんの好きな曲を聴いたりした。
バウさんと仲間達
バウさんが僕にかけてくれた一言一言を思い出すと、それらが重く浮かび上がってくる。重いのに浮かぶって変な表現だけれど、重いのに浮かんでいるのがバウさんだったような気もする。その一言がバウさんであり、その一つの想いがバウさんであるので、バウさんは生きていても死んでしまっても人々に与える影響は変わらないどころか、今日集まった仲間を通して大きくなっていくのだろうと感じる。その広がり伝わっていく想いは、バウさんという人間の想いではなくて、大きな「魂」の想いなのだろう。誰が伝えようと、誰から伝わろうと、その誰が重要なのではなくて、バウさんのように伝わるその「こころ」をつかまえる人、1人1人が重要な存在なのであると確信している。それをつかまえる力がいま、誰にも必要なんだろうなと。
バウさんが僕を殴った翌朝、別れ際に「匠、お前の事好きだからな。」とバウさんは言った。その時僕は何も言わなかったが、いまバウさんに僕もバウさんの事が好きなのだと伝える。日々、生きている人間同士が顔を合わせて何かを伝えるということ、毎日あたりまえのようにしているその行為は、奇跡だといっても良いであろう貴重な行為であることを改めて感じた。(匠)


藤城清治美術館にて

匠誕生日 2015年2月20日(金)

那須の温泉でのんびりと1泊。色々と準備をしてくれたよし子、ありがとうね。(匠)


酒蔵見学

「南郷」を楽しむ会 2015年2月7日(土)

福島県の南端、僕たちが住んでいる塙町の隣町でもある矢祭町。ここの町に藤井酒造という酒蔵がある。「南郷」という銘柄の日本酒を造り続けているこの酒蔵、創業は天保4年、今から170年ほど前。ペリーが黒船で日本にやって来る前からお酒を作っているという事になる。
今日は、やはり同じ矢祭町にあり、僕たちのカレンダーもお取り扱いしてもらっている居酒屋「さかな家」さん企画の「南郷を楽しむ会」に参加。お昼過ぎにお店に集合、そして受付のあとバスに乗って2、3分の場所にある藤井酒造店に到着し見学。まず蔵の中を満たしているお米の香りに鼻を奪われ、そして蔵の造りに目を奪われる。創業以来この蔵を支えている木は170年という月日が刻み込まれているのだが、まだ生き生きしていて、ここでお酒を造り続けている限りはこの先何年でも活躍し続けそうだなと感じた。
勉強会の様子space見学会の後、さかな家さんに戻り勉強会。お酒と合う料理、そして料理に合うお酒。これをグループに分かれて真剣にテイスティングしながら話し合う。燗にする事によって口当たりを良くする飲み方、35度、40度、45度と微妙な温度差でも変化を感じられるのが面白い。このイベントで一番難しい事は、飲み過ぎない事だったのは言うまでもない。
勉強会の後は藤井酒造の藤井社長も一緒に混ざっての交流会、そしてさかな家さんの用意してくれた料理は期待通り、本当にいつも美味しい。20名集まった参加者の方々も個性あふれる人ばかりで、普段ご一緒する機会が無い方々とも話しをする事が出来てとても楽しかった。家の近くに(といっても車で30分)さかな家さんがあって本当に良かったと、あらためて感じた夜となった。ヤスノリさん、ミカコさん、ハルカさん、いつもありがとう。(匠)


関連サイト さかな家 ・ 藤井酒造店


立春

立春、満月。 2015年2月4日(水)

初めて春の兆しが現れてくる頃、立春(12:58)です。春といってもこの頃の寒さはかなり厳しく、「残寒」「余寒」「春寒」という言葉があるくらいです。暦では立春から立夏の前日までがを春としています。今日から春がはじまるのだと何度も自分に言い聞かせ、−10℃以下のテント生活をのりきっています。
立春space立春の日に初めて汲んだ水は若水と呼ばれ、一年の邪鬼を除くもの、健康や豊作、幸せを招く水とされています。はからめランドでは生活用水として山からの沢水をそのままひいていますが、飲み水は近くの湧き水場まで汲みにいっています。今日は最後の発送作業と若水汲みに行きました。
春、新しい一年の始まりです。そして一昨日から輝きを増している月が満ちるとき、満月(8:10)です。笑顔で、清々しく、そして幸ある日々を送っていけますことを。(よ)


節分追儺式

節分  2015年2月3日(火)

季節と季節の分かれ目「節分」、冬土用の期間も今日で終わり、明日は「立春」です。
今年のはからめ月のカレンダーの販売も本日までとさせていただき、明日からは来年のカレンダーの制作準備に入ります。立春は二十四節気の始まりでもあり、 気学での一年のはじまりです。立春正月の考えに基づくと今日は大晦日。一年の邪鬼を祓い、来る新年をお迎えする準備として煎った豆を撒きます。はからめランドでは一昨日から準備していた青大豆と黒豆の二色の豆で邪鬼を祓い福を呼び込みます。
豆まきspace今年は厳しいニュースを耳にすることが続き、心穏やかではいられない場面が多々あります。こういう時だからこそ、その事実の裏にある真実や伝えたかったメッセージを読み解いていく精神性が必要とされるのだと思います。それぞれがそれぞれのやり方で、静かにゆっくりと、でも確実に。
人は間違いを犯すけれど、自然のリズムは摂理に基づいて淡々と時を刻みます。人間も自然のリズムを感じることで、自然界の一部として行動していけるのだと信じています。(よ)

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